助成研究成果報告書Vol33
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図10に本研究における3元系合金の開発材の高温硬さを示す.開発材1および開発材2の高温硬さは,Ni系超々合金 7) およびCo系耐熱合金 8) の中間レベルの高温硬さを有し,1000℃における高温硬さ開発目標値を達成した.現在,開発材をツール形状に加工しツール寿命評価試験を行う準備を進めている.今後この合金系をベースとした種々の元素添加等により,高融点材料用摩擦攪拌ツールの材料開発を進めていく. 図8 DSFSP 図10 開発材の高温硬さ 図9に攪拌部表面付近のミクロ組織を示す.図6 (b)のCu/AZ91系FSLPの攪拌部と同様に,層間隔10 m前後の多層組織が確認された.また,破損した超硬合金製ツールに由来するWが攪拌部の所々に検出され,摩耗粉等の形で攪拌部に取り込まれたものと推測される.同一直線上の重複処理により合金の均質性を高め,金属間化合物TiFeの生成を促進するには,ツールの高寿命化が必須であることから,高融点金属用摩擦攪拌ツール材の開発を進めることにした. 図9 Ti/Fe系DSFSPにより得られた攪拌部ミクロ組織 VH( ssendraH srekciV ) 2) 両面摩擦攪拌プロセス(DSFSP)による水素吸蔵合金の生成を試みたが,重複パスにより攪拌部の均質化を図るにあたり,ツール寿命の問題が顕在化した. 3) 高融点材料用摩擦攪拌ツール材の候補となり得る34.結言 3・4 高融点材料用摩擦攪拌ツール材の開発 チタン系水素吸蔵合金の高速で低廉な製造法として摩擦攪拌プロセス(FSP)の活用を検討した. 1) TiFe鋳塊は難加工材であり,板材を切出してFSPにより改質する工程は実用化困難と判断した. 元系合金を見出した. 本研究は公益財団法人天田財団の一般研究開発助成(AF-2014019およびAF-2017034)ならびに国際会議参加助成(AF-2017069)の多大なご支援により実施されたことをここに深謝する. 900800700600500400300200100001) NEDO「水素利用技術研究開発事業」基本計画 https://www.nedo.go.jp/content/100546428.pdf 2) K. Edalati, Z. Horita, et. al., Int. J. Hydrogen Energy 38 (2013) 4622-4627. 3) Y. Kimoto, et al., Materials Science Forum 838-839 (2016) 332-337. 4) 木元慶久,『先端部材への応用に向けた最新粉体プロセス技術』(2017)p.119-137,シーエムシー出版 5) M. Zhou, et. al., J. Magnesium and Alloys, 8 (2020) 91-102 6) 田中孝治ら,日本金属学会誌72 (2008)188-194. 7) 金野泰幸,第1回関西ものづくりシーズ発表会(2014) https://www.kansai.meti.go.jp/5gisin/t_seeds/no1/06_kaneno.pdf 8) 朴勝煥ら,特開2011-062731. 200400600Temperature (℃℃) Fe-50Cr-5W (SPSed and annealed) Fe-75Cr-10W (SPSed and annealed)開発材1 Fe-50Cr-5W (as-SPSed)開発材2 Fe-75Cr-10W (as-SPSed) Ni-Al-V-Ta (by ISEL, Co. Ltd.) Co-Al-W (by Hitachi Ltd.)謝 辞 参考文献 185HV172HV144HV800100010 mm足らずで下側の超硬合金製ツールが破損したため,処理を中断した. − 241 −

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