助成研究成果報告書Vol33
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 図10.成形品形状とCADデータの比較                図11.固定治具と成形品の相対変位の観測点 図9.解析した成形品の形状と板厚分布 図9により,部分加熱回転加工法で成形したRTOの最小板厚は1.588mmで,元の板厚1.6mmより0.75%減少となり,最大板厚は1.606mmで,元の板厚1.6mmより0.375%増加となった.よって,部分加熱回転加工法の成形過程においては,板厚の変化が全て1%以内に抑えられ,安定的に成形できることが示されている. 表1. 固定治具と成形品の相対変位(加熱温度950℃) 図8.部分加熱回転加工法の解析手順 方の誤差は約-0.41%となった.よって,部分加熱回転加工法の形状加工精度は比較的に高いことが示されている.また,CAD形状より成形品のほうが稜線に沿って丸みが付けられており,それによってRTO構造の衝突エネルギー吸収性能が向上される傾向があると寄与できる.                               部分加熱回転加工法の成形過程において,固定治具だけで角パイプ素材を掴み,固定治具と角パイプ素材の間で滑り現象を調べるために,図11に示すように,固定治具と角パイプ素材の接触する部分から相対変位の観測点を選んで,成形前後の観測点の間にある相対変位を求め,その結果を表1にまとめた.表1より,固定治具と角パイプ素材の間にある相対変形は非常に小さく,部分加熱回転加工法では,外部からの固定治具だけで角パイプ素材をねじり塑性加工の要求に満たすように掴むことが確認できた. 相対変位[mm] 以上の条件の下で図8に示すような解析手順に沿って,部分加熱回転加工法の成形解析を行い,得られたRTO成形品の形状と肉厚分布を図8に示し,コンター図の赤い部分は板厚が薄く,青い部分は板厚が厚いことを示し,ただし,節点の210854と213399はそれぞれ最大と最小の板厚が示されている.同図から,部分加熱回転加工法では角パイプの内部から張り出し成形しないため,得られるRTO構造は比較的に板厚が均一に近い分布になっていることが容易に分かる. 部分加熱回転加工法で得られた成形品形状を3次元CAD形状と比較した結果を図10に示す.図中の右上の灰色で示す形状はCADで作成したもので,左下の赤色で示す形状は加工した形状で,その形状の代表寸法として側面要素の対角線の長さを比較して,CAD形状での長さは73.72mmで,成形品形状での長さは73.42mmであり,両回転端 固定端 Step1 Step2 Step3 Step4 73.42mm A1 A2 A3 A4 0.002 73.72mm 0.006 − 209 −

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