助成研究成果報告書Vol33
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/x ,tnemecalpsiD /x ,tnemecalpsiDº / ,erutarepmeT /I ,tnerruCmm01ACT001図6 総MA時間を変化させて合成したTi-Al-N粉末の mm図7 rMA = 20 h×3で合成したTi-Al-N粉末のSPS焼結時 における収縮曲線 図形を示す.図5より,tMA = 20 h×2以上の粉末のXRD図形において,(Ti,Al)NのNaCl型構造に起因すると考えられる明確なピークが確認された.また,tMA = 20 h×1の粉末のXRD図形においては,ブロード上のピークとなってはいるが,(Ti,Al)NのNaCl型構造相が存在していると考えられる.しかしながら,TiAl相や相変態途中の結晶相が多く残っていることが見て取れる.また,3.2に示した結果から考えると,tMA = 20 h×2の粉末においてもTiAl等の金属相が残っているものと判断される. 図6に,総MA時間を変化させて合成したTi-Al-N粉末のSPS焼結時における収縮曲線を示す.図6より,tMA = 20 h×1の試料については,T = 700 °C程度において大きく体積収縮が進展し,T = 1000 °C付近において変位が収縮から膨張に転じることが確認された.これは,3.2に示したtMA = 100 h×1の場合と同様に,金属相を主体として焼結がなされたためであると考える.一方,tMA = 20 h×2の試料については,T = 920 °C付近において大きく収縮を開始し,T = 1050 °C程度において変位は収縮から停滞に転じた.しかし,その後T = 1140 °C付近において再び大きく収縮した後,T = 1200 °C程度において変位は収縮から膨張に転じた.これは,粉末中における金属相とセラミックス相がそれぞ− 204 −れ別々の焼結挙動を示したためであると予測される.さらに,総MA時間の増加に伴い,焼結開始温度が増加していくことが確認された.さらに,3.2に示したtMA = 25×4の粉末の場合と異なり,変位が収縮から増加に転じる焼結完了温度と考えられる点がtMA = 20 h×5の試料においても見られた.この温度は約T = 1400 °Cであり,tMA = 25×4がT = 1600 °Cにおいても焼結が完了しなかことを考えると,200 °C以上も低い温度で焼結が完了したと言える.この原因についは現状分かっておらず,今後調査を進めていく予定である.なお,tMA = 20 h×3の試料については,焼結中に特異な変化が現れたため,図7に別個に焼結挙動を示す.図7に示される通り,tMA = 25×3の試料では,T = 1280 °C付近において大きく電流値が減少するという現象が発生した.また,この時に変位は大きく収縮する挙動を示した.焼結作業を停止しチャンバーを解放したところ,チャンバー内には何らかの物質が気化し飛散した様子が観察された.このことから,焼結時の加熱により粉末中の物質に何らかの相変態が起こり,同時に構成相の一部が気化してしまったのではないかと考えられる.なお,再実験においても同様の現象が同じ温度域において確認された.また,tMA = 25 h×3の試料においても同様の現象が観察去れており,粉末中における窒素含有量が特定の割合において生じる現象なのではないかと考えられる. 図8に,SPS法により作製したTi-Al-N焼結体のXRD図形の総MA時間依存性を示す.また,同図下部にはTiN,Al3Ti,Ti2AlN,h-AlN,WCのICDDカードデータを示した.図8より,まずtMA = 20 h×1の試料においては,主相としてTi2AlN相に起因したピークが観察されたほか,Al3Tiに起因すると考えられるピークが観察された.このことより,同MA処理条件ではNaCl型構造を形成させるだけの窒素吸収をさせることができていないことが分かった.次に,tMA = 20 h×2以上の全てのXRD図形では,(Ti,Al)NのNaCl型構造に起因すると考えられるピークが確認されほか,一部の主相が相分離した生じたと考えられるh-AlNに起因したピークが確認された.また,微小ではあるがtMA = 20 h×4以下のXRD図形中にはAl3Tiに起因したピークが観察された.この結果より,tMA = 20 h×4以下の条件では粉末全体を完全に窒化させるに至っていないことが分かった.なお,tMA = 20 h×2以上のXRD図形において,主相のピーク位置がシフトしていることが観察されたため,(111),(200),(220)面のピーク位置よりBlaggの条件式にて主相の格子定数を算出した.その結果,tMAの増加に伴い主相の格子定数はa = 0.4292 ~ 0.4312 nmと大きくなっていることが確認された.これは,おそらく結晶格子内への窒素の侵入固溶に伴う変化であると考えられる.なお,この格子定数は,一般的に知られるコーティングにおける(Ti,Al)Nの格子定数と比較して非常に大きいと言える(例えば,Tanakaらによって報告された(Ti0.5,Al0.5)Nの格子定-3-2-1600800SPS焼結時における収縮曲線 1600140012001000800600400200600800: 20 h ×1: 20 h ×2: 20 h ×4: 20 h ×5100012001400Temperature, T/ ºC: Temp.: Current: Disp.100012001400Time, t/ s1600-3-2.5-2-1.5-1-0.50.5

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