助成研究成果報告書Vol33
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]aPM図5 ピーク圧力と打ち出し圧力の関係 図6 衝撃水圧成形によるAZ31合金の塑性加工 3.実験結果 3・1 水中衝撃波強度と打ち出し圧力の関係 [0 力圧クーピ10080604020100150120kPa130kPa140kPa200250打ち出し圧力[kPa]3003・2 衝撃水圧成形法によるMg合金の塑性加工 衝撃水圧成形法をAZ31合金の塑性加工に適用した.加工後のAZ31合金を図6に示す.まず図6より,AZ31合金の変形形状は,中央部が張り出した曲線状の形状であり,巨視的にはほぼ左右対称であることが分かる.この傾向は,未処理材,焼なまし材いずれも同様であった.また,未処理材では,打ち出し圧力120[kPa]の条件では試験片の破壊が生じていないが,打ち出し圧力が130[kPa]を超えると試験片が破壊する.一方で,焼なまし材では打ち出し圧力130[kPa]の条件でも試験片の破壊は生じていない.さらに,加工深さを比較すると,打ち出し圧力120[kPa]の条件において,未処理材では2.4[mm],焼なまし材では3.1[mm]と焼きなまし材のほうが大きな値を示す.さらに,焼きなまし材においては,打ち出し圧力の増加によって加工深さが増加する.以上の傾向から,打ち出し圧力によってAZ31合金の塑性加工の程度が変化することが確認された. また,衝撃水圧成形をAZ31合金に適用する場合,焼なましが塑性変形能の向上に寄与することが分かった. 一方で,打ち出し圧力が140[kPa]に達すると,いずれの試験片でも破壊が生じており,本実験での加工限度を超えていることが分かる. 弾丸速度の測定結果を図3に示す.弾丸速度は,打ち出し圧力とともに増加していることが確認された.また,図4は圧力測定フィルムを用いた衝撃波ピーク圧力測定結果である.図4(b)~(e)の圧力測定フィルム中心部の発色 部(直径27[mm])は,衝撃波が作用した痕跡であり発色濃度からピーク圧力を推定することができる.推定したピーク圧を図5に示しており,ピーク圧力が打ち出し圧力の増加に伴い増加していることが分かった.以上に述べたように,本実験によって,打ち出し圧力によって弾丸速度と発生する衝撃波ピーク圧力を制御できることを確認した. 打出圧力未処理材焼なまし材− 199 −PPrroojjeeccttiilleessppeeeedd112266..11 mm//ssPPrroojjeeccttiilleessppeeeedd114444..77mm//ssPPrroojjeeccttiilleessppeeeedd115577..88 mm//ssNNoo aannnneeaalliinngg22..44mmmmAAnnnneeaalliinngg33..11mmmm44..66mmmm

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