助成研究成果報告書Vol33
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φ43mm図2ロール形状とパターニングした円筒面.図4潜像付きレジスト膜の貼付け方法.機A-52 (BISO社の取り扱い) に取り付けて利用した.加工した円筒面は,直径43 mm,長さ76 mmである.圧延ロールはメーカ標準のクロムモリブデン鋼ではなく,材質をSUS304に替えて製作した.これは後にエッチングや電界研磨を行う薬品や条件がよく知られているためであ(1)Resist spin coating(2)PatterningPVAPVARollRoll(3)Pasting sheet on rollresistresist(4)Dissolving PVA図3ロール面の加工工程.ResistPVAPETUVUVmask(5)Developing resist(6)Etching steel(7)Removing resistResist filmResist filmRollResist film with latent imageResist film with latent imagePitchPitchPlastic bag Plastic bag for vacuum for vacuum packingpacking76 mm2.実験方法り付け後は,PVA層だけを水で取り除くことができる.なお,貼り付ける点で類似している従来からのドライフィルムレジストは,露光が貼り付け後であり,比較的厚い膜を熱ラミネートしてレジスト成膜を済ます仕様であり,微細化や立体化には合わない.本研究では,市販の小型圧延ロールの円筒面に,可視光を様々な方向に反射するリング状の微細パターンを転写することを試みた.2・1微細パターンの設計設計した4種のリング状パターンを図1(b)に示す.大きさを変えたリングを縦横正方格子状に配列した.繰り返しピッチは300 から900 dpi相当とした.表1に設計値を示す.600 dpi以上になると,ピッチは目視確認できない50 µm以下となる.リング外径と内径は,リング内部の面積が,配列ピッチで決まる単位面積に対して,比率0.5程度となるようにµm単位で数値を決めた.2・2圧延ロールと加工面図2に本研究で利用した圧延ロールの形状を示す.簡易なマニュアル駆動の2段式圧延機である小型彫金ロールる.圧延ロールをそのまま使うと,円筒面を旋盤加工した切削痕があるために表面粗さが0.17-0.24 µm Raあった.パターン付きレジスト膜はこの程度の表面粗さがあっても貼り付くが,ロールとの密着が弱まる上に,エッチング液が隙間から入ることでパターンが崩れ易いことが分かった.このため,研磨剤による手作業にて0.074±0.014µmRa(40点で最小最大が0.051-0.107µm)まで平滑にした.2・3圧延ロールのフォトリソグラフィ微細加工図3に圧延ロールへの微細加工プロセスを示す.(1)PET基材に水溶性のPVA膜が塗られたSOシート(アイセロ社)上に,一般的なi/g線用のポジ型レジスト(AZ1500, 38cp)をスピン成膜し,70 ℃で10分間プリベークした.(2)平面ガラスから作られたフォトマスクを用いてマスクアライナで露光し潜像を形成した.パターニングの条件は,平面フォトリソグラフィにて得られている値を活用できる.レジスト膜とフォトマスクとを密着できるため,光学的に最良の条件となる.これにより,微細で任意の形状を転写できる.使用したマスクは4インチ角であり,パターンごとにロール円周方向に沿った縞状にして配列した.現在の構成ではシート長さはロール一周には満たないが,複数枚のシートを貼り付けることは可能と考えられる.(3)SOシートのPET基材を手で剥がした後,レジスト膜を圧延ロールの円筒面に固定する.これを図4に示すように真空パックして大気圧を加えた状態にし,ロールとレジスト膜との密着を促し,95 ℃で60分間加熱した.(4)貼− 188 −

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