助成研究成果報告書Vol33
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4・3 曲率を付与したサンドイッチの作製結果 たりで圧子荷重の増加のこう配が若干変化している.これは,今回使用した3点曲げ試験用治具では,押込み量が15 mmを超えたとき,図4(b)にだ円で囲んだように,プリカーサ中央部と圧子の間に隙間ができ,圧子が中央部から図10(a), (b)に,それぞれ,押込み量15 mmおよび20 mmの,発泡したプリカーサの外観写真を示す.発泡によって,図9(a), (b)に,それぞれ,押込み量15 mmおよび20 mmの場合の曲げ試験後のプリカーサの外観写真を示す.これらの上部表面材上面において,x=±12 mmの範囲で3点(プリカーサ中央とその左右に2点,図9 (a), (b)参照)を設定し,WinROOFを用いて曲面形状に沿うように曲率半径rを算出した.図 9(a), (b)に,算出したrの値を示しているが,押込み量15 mmではr=41 mmであり,弾性変形分が除去され,圧子の曲率半径(40 mm)より若干大きな値となっている.一方,押込み量20 mmではr=36 mmであった.これは,図7(b)において示したように,圧子が中央部から離れた部分で接触するようになり,中央部がより小さい曲率で曲がるようになったためと考えられる. プリカーサの上部表面材は,上部型板に接触した.これらの図では,表面からの観察であるが,押込み量15 mm, 20 mmともに,発泡後の側面のコア内部,表面材との境界に割れなどの欠陥は見られない.また図中に,プリカーサ中央部rの値を示しているが,押込み量15 mmではr=46 mm,押込み量20 mmではr=39 mmであった.プリカーサ上下面の曲率の型を取った銅板の板厚が0.2 mmであったため,プリカーサの発泡によって若干変形し,曲率半径が増加したようである.しかしながら,これらのrは,図4の平板型ポーラスAlサンドイッチの割れ開始時点のそれより小さい値である.なお,この発泡によるrの増加は,型を取る銅板の厚みを調整することによって防ぐことが可能と思われる.図11(a), (b)には,それぞれ,図10(a)の発泡したプリカーサから切り出した押込み量15 mmの ポーラスAlサンドイッチの側面写真と,奥行き方向中央断面のX線CT画像を示す.図12(a), (b)には,それぞれ,図10(b)の発泡したプリカーサから切り出した押込み量20 mmのポーラスAlサンドイッチのそれらを示す.これらの図より,ポーラスAlサンドイッチのX線CT画像では,押込み量15 mm, 20 mmともに,コア部表面および内部に割れは現れていないことがわかる.これは,押込み量 20 mmの曲げ試験で現れた割れは,発泡過程においてコア部は急激に膨張するため,割れ表面の酸化皮膜が細かく分断されてADC12内に混入することにより再接合されたことによるものと考えられる.このように,変形によってコア部に初期の割れが発生しても,発泡による内部の気孔生成にほ 離れた部分で接触するようになったことによる影響と考えられる. − 179 −

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