助成研究成果報告書Vol33
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− 16 −塑性加工塑性加工AF-2017006一般研究開発助成AF-2017007一般研究開発助成衝撃吸収,接合エンボス,めっき,圧縮特性hakamada.masataka.3x@kyoto-u.ac.jp小型電子機器用の通電接点材料銅合金,熱処理,伸線加工semboshi@imr.tohoku.ac.jp京都大学 大学院エネルギー科学研究科エネルギー応用科学専攻 准教授東北大学 金属材料研究所 准教授袴田 昌高千星 聡エンボス加工とめっき接合によるポーラス金属部材の創製高強度-高導電性銅合金線材群の創製新しいポーラス金属の作製法として、エンボス板をめっきにより接合する方法を着想した。規則性の高いエンボス構造をポーラス金属に使うことができれば、ポーラス金属の課題である機械強度の信頼性向上も可能になる。本研究では純アルミニウムのエンボス板2枚を銅めっきにより接合し、これをポーラス金属部材と考えて室温圧縮試験に供した。その結果、試料はポーラス金属特有の圧縮挙動(弾性領域・プラトー領域・緻密化領域)を示した。また、めっき接合の際に均一なめっきに有効である添加剤(ヤヌスグリーンB)のめっき浴への添加量を変えたが、めっきの接合状態(断面を光学顕微鏡観察して確認)、さらに圧縮特性には影響しなかった。ボス部どうしのめっきによる接合が局所的でよく、めっき接合が苦手とする大面積の接着が不要であることが示唆される。以上より、エンボス板のめっき接合がポーラス金属の新しい作製法として有効であることが示された。高強度-高導電性銅合金線材の開発を目指した.そのため,種々の組成のCu-Ti合金棒材に対して,今まで常套とされていたピーク時効材だけでなく,過時効材を伸線加工プロセスにて線材を試作し,その強度,導電性および組織変化を調べた.試作したCu-Ti合金棒材はいずれも過時効処理により板状Cuとβ-Cu4Ti層が積層したラメラ組織が試料全体を占有した.合金のTi組成が高いほど板状β-Cu4Tiの体積分率が増加した.これを伸線加工すると強度は伸線加工度にともない向上し,Ti組成が高いほど線材の強度も高かった.Ti組成が高いほどβ-Cu4Tiの体積分率が増加するため,導電率は僅かに減少するが,従来のピーク時効‐伸線加工材よりは高い値を示した.結果として,過時効‐伸線加工材では強度と導電性の両方ともピーク時効‐伸線加工材より優れた線材が作製されることが検証できた.この特性バランスは銅合金で最高レベルのCu-Be合金線材に匹敵する.

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