助成研究成果報告書Vol33
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3.平板型ポーラスAlサンドイッチの作製 ii 径dおよび円形度e13)を求め,各断面の全気孔に対する平均値である平均相当円直径dxおよび平均円形度exをそれぞれ求めた.さらに,撮像した全断面に対する平均値である全平均相当円直径dmおよび全平均円形度emを求めた.これらの処理は,WinROOFを用いて行った.ただし,これらの処理では,画像の解像度の関係で,0.4 mm2以下の面積の気孔は無視した. (%)は,次式により算出した. (1) 3・3 曲げ試験 ポーラスAlコアサンドイッチ構造の3点曲げ試験を実施した.曲げ試験の支点間距離110 mm,圧子半径5 mm,圧子の押込み速度は2 mm/minとした,試験には,精密万能試験機(島津製作所 オートグラフAG-100kG)を用いて行った.また,試験片の変形状態は,ビデオカメラを用いて記録した.図4に,試験結果の例として,ポーラスコア部で割れが発生し始めた時点の結果を示す.圧子の押込み量3.7 mmの低い値(サンドイッチの曲率半径が大きい時点)で,ほぼ圧⼦直下の下部表面材側で縦方向に割れが発生し,5mmでは大きく進展した.このことから,ポーラスコア部の曲げ強度は低く,ポーラスコア部の破損が無く曲率を付与するとは難しいと考えられる. 4.曲率を付与したポーラスAlサンドイッチの作製 4・1 プリカーサの曲げ試験および発泡 サンドイッチ構造を持つプリカーサに対して,3点曲げ試験を行った.支点間距離は100 mmであり,圧子直径は80 mm,圧子の押込み速度は2 mm/minとした.試験に用いた試験機は前章のものと同じであり,プリカーサの変形状態はビデオカメラを用いて撮影した.圧子の押込み量は,15 mmと,後述するようにADC12のコア部で割れを起こした押込み量20 mmの2種類について行った.試験後,厚み0.2 mmの銅板を用いて,曲率を付与したプリカーサの上下面の曲率に沿った型を取り,これらの上下の型板の間隔を18 mmに固定した治具を作製した.図5のように,プリカーサを治具内に設置して,電気炉内で保持温度948 K,保持時間11 minで発泡させた.発泡したプリカーサをワイヤーカット放電加工で奥行き15 mmに切り出し,ポーラスAlサンドイッチとした. 作製したポーラスAlサンドイッチのコア部の気孔率p (%)を,式(1)を用いて同様の方法で算出した.ただし,曲 fp1003・1 プリカーサの発泡 図2(a)の作製したプリカーサを,図2(a)のように冶具に固定し,一定温度に保った電気炉(デンケンKDF-S80)内で発泡させた.炉内の保持温度(炉内温度)は948 K,保持時間は11 minとした.発泡後,図2(c)に示すように機械加工により奥行き15 mm×高さ16 mmの形状に切り出しポーラスAlサンドイッチとした. 作製したポーラスAlサンドイッチのコア部の気孔率p ここで,iは発泡前のプリカーサの攪拌部の密度,fは発泡後のポーラスコア部の密度である.iとしては,ADC12の密度10)を用いた.fは,以下のようにして評価した.すなわち,ポーラスAlサンドイッチの表面材が接合された状態で質量を測定した後,純アルミニウムの密度11)を用いて算出した表面材の質量を減じてポーラスコア部の質量とした.さらに,この質量をポーラスコア部の体積で割ることによって求めた.図 3に,作製したポーラスAlコアサンドイッチ(p=74.6%)を示す. 3・2 気孔形態の観察 ポーラスAlサンドイッチのポーラスコア内部の気孔状態の把握のため,マイクロフォーカスX線透過検査装置(松定プレシジョン Ray8700-LCTN)により,長手方向中央部分のX線CT撮像を行った.X線源はタングステン,コーンビームCT12)であり,撮像に用いたX線管電圧は90 kV,X線管電流は200 Aである.画像サイズは1024× 1024 pixelsで,スライスピッチは61 m程度であった.撮像したX線CT画像に対して適切な閾値を設定して求めた断面の(二次元)二値化画像から,気孔の個数および相当円直 − 177 −

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