助成研究成果報告書Vol33
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±0.251234567844544D aaaa±1.00表1 疲労試験の負荷条件 2・2 破面解析方法 図形の複雑さをとらえることができるフラクタル次元4)を用いて,金属やコンクリートの破断面の特徴を定量化しようとする研究がこれまでに行われている5~8).これらの研究では,フラクタル次元を求める際に,様々な方法が用いられているが,一般的には,ボックスカウンティング法を用いることが多い.破断面の断面プロファイルのような,曲線のフラクタル次元をボックスカウンティング法で求める際には,曲線を1辺の長さaの正方形で被覆して,被覆に要した正方形の個数を数える.そして,この被覆と計数をaの値を変えて複数回実施する.その例として,秋田県の輪郭を被覆した結果を図1に示す.図1では,灰色の正方形で輪郭線を被覆している. 曲線の被覆に要した1辺aの正方形の数をN(a)としたとき,N(a)とaの間に以下の関係が確認できたとする. ここでCとDは正の定数である.式(1)が成立するとき,Dが当該曲線のフラクタル次元に相当する.すなわち,両対数プロットしたN(a)とaの関係が直線で表されるとき,その傾きを-1で除せば,フラクタル次元Dを算出することができる.曲線のフラクタル次元Dは1≦D<2の値をとり,その値が大きいほど形状が複雑ということになる. 本研究の疲労破面のフラクタル次元解析にも,ボックスカウンティング法を採用した.ただし,破面の断面プロファイルの解析ではなく,破面を曲面として解析した.したがって,解析で得られるフラクタル次元Dは,2≦D<3の値をとる.このようなフラクタル次元をボックスカウンティング法で算出するには,1辺aの立方体で曲面を被覆する必要がある.本研究では,図2のように行うボックスカウンティングを,1辺aの立方体による曲面の被覆とみなした.その具体的な方法は,以下の通りである. (i) 図2(a)のような曲面図を作成することが可能な,高さ情報を含む正方形画像を用意する.本研究では,疲労破壊過程前半に生じた破面において,高さ情報を含む1mm×1mmの領域の写真を撮影した. (a) 解析対象の曲面 (b) 曲面の高さコンター図 0~63 64~127 128~191 192~255 (c) 階調範囲毎の2値化によるボックスカウンティング (ii) (i)の正方形画像から,図2(b)のように高さを256階調のグレースケールで表したコンター図を作成(1) する.スケール(高さ)ラベルの最小値は0,最大値は元の正方形画像の1辺の長さlとする.すなわち,コンター図の1階調をl/256の高さに設定する. (iii) 1辺の長さl /2n(nは1~8の整数)の立方体による曲面の被覆を,nの値を順に変えて実行するために,nの値に対応する閾値を用いて,(ii)のコンター図を2値化する.図2(c)にn=2での処理例を示す.n=2での階調範囲分けは,図2(a)の外枠が立方体を構成しているとみなせば,一辺の長さl=256の立方体を高さ方向に4分割したことを意味する. (iv) (iii)で用意した2値化像を,階調(高さ)範囲毎に1辺a=l/2n の正方形で覆い,黒色部分を含む正方形の数を数える.図2(c)では,灰色の正方形の数を数えることになる. (v) (iv)で階調(高さ)範囲毎に数えた正方形の数を合計して,曲面を覆うのに必要な立方体の数とする. (vi) nの値を1~8まで順に変えて,(iii)~(v)の作業を繰返す. 図1 正方形による曲線の被覆例 図2 曲面のボックスカウンティングの例 No.±0.25±0.25±0.25±1.00±1.00±1.00Na()Ca(%) tt / s5 tc / s50 Nf355650162010100370810010144540404004003689626048− 158 −

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