図4 SBE試験機の概要 図5 球形アルミナ粒子BA50のSEM像 本研究では,接触加熱用のホットプレートの温度を800 ℃(設定上の最高温度)に設定し,熱劣化試験を実施した.なお,ホットプレートの表面温度はk型熱電対により計測しており,試験片をホットプレートに接触させていない状態では,約600 ℃付近で安定していた.ホットプレートでの接触加熱時間を999 sとし,加熱後,試料台を移動させ,冷却ファンでの空冷を60 s間とした.また,ホットプレートでの接触加熱と空冷ファンでの空冷の繰り返しサイクルを100回にした.なお,サイクル数100回では,試験時間が長時間になるため,試験機の安全性を考え,25回の熱負荷サイクルを4度実施することで100回の熱負荷サイクルとした. 図2 熱劣化試験機の概要 2・3 膜質評価試験(MSE試験(投射粒子:BA3)) 本試験は,平均粒子径3 µmの球形アルミナ粒子(BA3)(図3参照)と純水を混ぜたスラリーを圧縮空気によって,試験片表面に高速投射して,硬質薄膜をエロージョン摩耗させることで評価する.投射粒子にBA3を用いることで,脆性材料の密度差や欠陥度合いを評価できる可能性が示唆されており3),本試験では,熱劣化試験による硬質薄膜の膜単体の膜質の変化をみることにした.使用した試験機は,本研究室所有のSBE試験機(ノズル断面形状2×2 mm,投射距離10 mm)である(図4参照).スラリー濃度は1.5 図3 球形アルミナ粒子BA3のSEM像 mass%,スラリー流量は200 mL/min,ノズルエア流量は30 L/min になるように調整後,試験を実施した. 2・4 耐剥離性試験(微粒子エロ―ジョン試験(投射粒子:BA50)) 本試験は,平均粒子径が50 µmの球形アルミナ粒子(BA50)(図5参照)と純水を混ぜたスラリーを用いて硬質薄膜をエロージョン摩耗させることで評価する.投射粒子にBA50を用いることで,積層された硬質薄膜間の界面での剥離状態を評価できる可能性がある.本試験では,試験片の熱劣化試験前後での剥離状態の変化を比較した.使用した試験機は,大粒子も投射できる本研究室独自仕様の大粒子投射型微粒子エロージョン試験機(ノズル断面形状3×3 mm,投射距離10 mm)である(図6参照).スラリー濃度は3 mass%,スラリー流量は700 mL/min,ノズルエア流量は40 L/min になるように調整後,試験を行った. Injection distance(10 mm)Specimen Air Pressure regulatorNozzle unit(2 mm××2 mm)compressorReturnpumpPressure regulatorAirSlurry PotSlurryStir barMixer− 153 −
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