(3) 実物大ロケットノズル模型を製作し,折り畳み・展開試験を行って良好な展開特性を得て,超弾性展開ノズルの実現性を示した. [1] E. Sato, S. Sawai, K. Uesugi, T. Takami, K. Furukawa, M. Kamada, M. Kondo : Materials Science Forum 551-552 (2007) 43-48. [2] H. Tobe and E. Sato : Journal of The Japan Institute of Light Metals, 66 (2016), 174–179. [3] W.-C. Chung, L.-W. Tsay, C. Chen : Materials Transactions. 50 (2009) 544–550. [4] H. Tobe, Y. Matsuki, S. Takeuchi and E. Sato : Materials Transactions, 61 (2020) 68–71. 現在JAXA宇宙科学研究所では,本研究の成果を元に,深宇宙探査技術実証DESTINY+ を打ち上げるイプシロンロケット第4段キックモーターに,超弾性展開ノズルを適用する検討を進めているところである. 本研究をご支援いただきました,公益財団法人天田財団に深く感謝いたします. 展開試験前後の各ノズル形状を3Dスキャンにより測定する事で,変形をより詳細に評価した. 折畳前後でのノズルの変形を,各点の位相のずれにより評価したカラーマップをFig. 8に示す.母材部での残留変形はおよそ0.5mm以下,最も残留歪みが顕著だった溶接穴周辺でも最大変位が約2mmであり,展開後も超弾性化による良好な形状回復が確認された. 4.結言 る超弾性特性改善を図り,実物大ノズル試作によりその実現性を示した. (1) 850℃-10分焼鈍と875℃-10分溶体化により,溶体化後も母材部において{001}〈1-10〉 β集合組織が保持され,母材部超弾性の等方性が保たれた. 製に用いられたマイクロプラズマ溶接での溶接組織はマルテンサイト単相であったため,変態温度調整のみで超弾性化可能だった. 謝 辞 参考文献 Ti-4.5Al-3V-2Fe-2Mo合金の超弾性現象の上段ロケットモータ展開ノズルへの適用を目指し,多段階熱処理によ(2) TIG溶接により得られた冷却速度が低く延性が失われた溶接組織に (1)の溶体化を施すことで粒界α相が消え延性が回復し,超弾性化可能となった.模型作− 147 −
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