助成研究成果報告書Vol33
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(a) 折畳前, (b) 折畳後, (c) 折畳時のひずみ分布(FEM) 3.4 実物大超弾性ロケットノズルの試作 1/4サイズの小型モデルの次に,実物大のモデルを試作し,折り畳み・展開試験を実施した.大型化したことで,製作の難易度は格段に増加した.SP-700冷間圧延材を扇状に切断し,約250µmまで研削したパーツを6枚作製した.各パーツは下部フランジと併せマイクロプラズマ溶接 {001}〈1-10〉β集合組織を形成させた.溶接の熱影響部につFig. 6 (a)(b) に示すとおり,折り畳み・展開試験ではわずかに残留ひずみの痕跡が見られたものの,全体として元の形状に対して非常に良好な形状回復を達成した.Fig. 6 (c)には,有限要素計算により求めた折畳時のモデル形状とひずみ分布を示す.全体形状および応力集中部の位置などがモデルとよく一致していることがわかる. Fig. 7に試作した実物大超弾性ロケットノズル模型の折り畳み中・折り畳み前後の写真を示す.溶接の段階で溶接部に2か所穴が開いてしまい, 展開後この周辺に残留ひずみが一部観察されたが,これは穴周辺の溶接組織の違い3.3 小型超弾性ロケットノズルの試作 Fig. 6に試作した1/4サイズの小型超弾性ロケットノズル模型の折り畳み前後の写真を示す.SP-700冷間圧延材を扇状に切断し,約250µmまで研削したパーツを2枚作製しマイクロプラズマ溶接した.この模型にはβ相率増加のための焼鈍のみを施し, 超弾性の等方性に優れたいては,特に再結晶組織で伸びと超弾性が極端に小さいTDへのひずみを避けた. Fig. 6., 小型超弾性ロケットノズルの模型 された.溶接されたノズルに真空油冷炉を用いて熱処理を施し,ノズル全体の超弾性化を試みた.この時溶接組織はマルテンサイト単相を示した為溶体化処理は行わず,変態温度調整を目的とした焼鈍・時効のみを施した. によるものと考えられ,ノズル全体に残留歪みによる大きな変形は目視されなかった. ((aa)) ((bb)) Fig. 8 ノズル展開試験前後形状変化カラーマップ Fig. 7 実物大超弾性ロケットノズルの模型 (a) 展開前,(b) 折畳中,(c) 展開後 (a) 展開前, (b) 展開後 − 146 −((aa)) ((bb)) ((cc))

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