Fig. 3に,RD, TD,45°各方向に室温で引張試験を行った際の応力-歪み曲線を既往研究の結果と比較して示す.溶体化時の加工集合組織保持により,超弾性の異方性が解消した事が確認された. 885500℃℃33hh++887755℃℃1100mmiinn ++882255℃℃1100mmiinn++112255℃℃11hh 改改善善後後溶溶体体化化材材 既既往往のの溶溶体体化化材材 995500℃℃33hh++880000℃℃33hh 超弾性が観察された.これはFig. 5(b) が示すように溶体化処理によりβ相粒界の粗大α相が殆ど消えた為であると考えられた. 一方でマイクロプラズマ溶接による溶接組織においても熱処理と機械試験,組織観察を行った. マイクロプラズマ溶接の入熱量はTIG溶接に比べ小さく,溶接部の冷却速度が高かったためβ粒界にα相が析出せず,溶接組織はマルテンサイト単相を示した.そのため変態温度調整を目的とした焼鈍・時効のみで超弾性が発現した. 前掲のFig.1には,溶接部熱処理のフローチャートを示した.溶接入熱量により変化する溶接組織に応じて溶体化処理の有無を選択することにより,あらゆる溶接構造材と溶接組織に対して構造材全体の超弾性化が可能となった. TTIIGG++ 885500℃℃1100mmiinn++887755℃℃1100mmiinn ++882255℃℃1100mmiinn++112255℃℃11hh TTIIGG++ 880000℃℃1100mmiinn ママイイククロロププララズズママ++ 882255℃℃1100mmiinn++112255℃℃11hh Fig. 4 溶接部熱処理材の超弾性の変化 Fig. 5 (a) 溶接+800℃10分焼鈍材 (b) 溶接+850℃10分+875℃10分溶体化 +825℃焼鈍+125℃1h時効材 (SEM写真) い最高温である875℃とし,この前に850℃-10分で転位密度低減のための焼鈍を行う事で溶体化後の再結晶抑制を達成した.得られた850℃+875℃溶体化材に,マルテンサイト変態温度調整による超弾性発現を目的とした焼鈍・時効処理を行った.焼鈍・時効処理は最も高い歪み回復量を得られる,825℃-10分の相率調整焼鈍後125℃-1時間のω相時効を行った. Fig. 2 母材部・溶接部熱処理フローチャート Fig. 3 溶体化材母材部の超弾性の変化 3.2 溶接部組織への熱処理と機械特性 TIG溶接材に熱処理を施し,機械試験と組織観察を行った.Fig. 4に各試験片に対し室温で引張試験を行った際の応力-歪み曲線を示す.溶接ままの試料,溶接まま材に対し母材部を直接超弾性化可能な800℃-10分の焼鈍を施した試料においては弾性域での破断が観察された.溶接後の緩やかな冷却速度によりβ粒界に生じたα相が原因と考えられ,また800℃の焼鈍では粒界α相の更なる成長が見られた(Fig. 5(a)).この結果はTIG溶接により作製された溶接組織の初期化の必要性を示した.これに改善後溶体化処理を施した溶接材では延性が回復し,変態温度調整後− 145 −
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