助成研究成果報告書Vol33
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(a)加工前 (b)加工後 図9 試験片表面の顕微鏡写真 図10 加工条件と結晶粒径のS/N比 図11 試験片断面の顕微鏡写真 画像処理ソフトImageJ (National Institutes of Health)を利用して計算した各試験片の結晶粒径の平均値を表4に示す.バニシング加工より試験片の結晶粒径が小さくなったことを確認した.これは,加工したときに加工物の表面が工具から垂直方向の押し付け力と水平方向の摩擦力両方を受けたことにより,表層部の結晶粒径が微細になったと考えられる. 結晶粒径のS/N比を式(1)より計算し,図10に示した.ここで高いS/N比は小さい結晶粒を代表する.ビッカース硬度と同様に,バニシング力の影響が一番大きいと確認した. 実際の応用に表層部以下に改質された部分,いわゆる加工効果層の厚さも重要である.加工効果層を評価するために,各試験片の断面を切断,研磨,エッチングし,顕微鏡で観察した.加工前と加工後(2番)の試験片の断面写真を図11に示す.左側が表面であり,右側が試験片の内部である.写真から内部の結晶粒が表面の結晶粒より大きいと分かった.結晶粒径が変化する部分を加工硬化層と見なし,加工硬化層の厚さを計測した.その結果を表4に示す.4番の試験片の加工硬化層が一番厚く,厚さが1.34 mmに達したことが分かった. No. ババニニシシンンググ力力 ビビッッカカーースス硬硬度度 (HV) No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 F (N) 100 200 50 100 50 200 100 200 50 表4 ビッカース硬度,結晶粒径,加工硬化層の結果 加工前 タグチメソッドを利用し,式(1)で各パラメータのS/N比を計算し,結果を図8に示す.S/N比が高いほど,硬さが高いと示している.一つのパラメータに対し,各因子の値の差が大きいほど,パラメータの影響も大きい.図8により,バニシング力が表層部の硬さ変化に重要な要因であることが分かった. 図8 加工条件とビッカース硬度のS/N比 硬度向上の原因は結晶粒の微細化による欠陥の増加と考えられる8).試験片表面の結晶を観察するために,表面を研磨,エッチングし,光学顕微鏡で観察した.例としてバニシング加工前と加工後(9番)の試験片の顕微鏡写真を図9に示す. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 110.1 149.2 105.5 128.0 106.9 129.6 124.3 140.9 113.2 62.0 表3 加工条件 パパスス間間隔隔 I (mm) 0.1 0.1 0.1 0.05 0.05 0.05 0.15 0.15 0.15 結結晶晶粒粒径径(μm) 8.3 6.7 8.5 7.8 8.6 5.8 7.8 6.4 7.2 8.9 送送りり速速度度 S (mm/min) 100 200 50 50 200 100 200 50 100 - 加加⼯⼯硬硬化化層層厚厚ささ(mm) 0.81 0.94 0.81 1.34 0.60 0.94 0.93 1.07 0.59 − 132 −�/��10log���∑�������� ………………. . �1�

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