助成研究成果報告書Vol33
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みずひ厚板 0000 みずひ厚板容器底部中心からの距離 / mm図図77 クラッド容器のひずみ分布 容器底部中心からの距離 / mm図図88 クラッド容器のひずみ分布 図図99 中央容器の鋼球接触領域 図図66 鉄系クラッド容器の側壁部内部の構造 クラッド容器において,側壁部内部の成形状態は不明である.そこで,容器側壁部の内部構造を調べるため,容器中央部において幅6 mmを切断して容器断面の観察を行った.図5に,側壁部中央断面の外観を示す.構成する容器の初期ブランクの厚さは,内側0.3 mm,中央0.4 mm,外側0.4 mmである.断面は規則的な波形状を呈しており空隙が見られ,コルゲート構造を呈していることが分かった. 同様に,鉄系コルゲートクラッド容器の内部構造について調べた.図6に容器中央付近の切断断面の外観を示す.規則的な波形状が見られた. 3・2 板厚ひずみ分布 純チタンコルゲートクラッド容器の板厚ひずみ分布を調べるため,容器の中心から開口部に向かってひずみの測定を行った.図7に,構成する各容器における板厚ひずみ分布を示す.初期ブランクの板厚は,内側0.3 mm,中央0.4 mm,外側0.4 mmである.内側容器から外側容器に向かうにつれて,側壁部におけるひずみの増加量が低減していることが分かる.このことから,内側容器では加工が厳しくなっていることが分かる.また,コルゲート形状を示す中央容器において,底部コーナ部付近でひずみの急激なピークが見られた(図中,矢印). コルゲートクラッド容器の構成する容器において,板厚ひずみに及ぼすブランクの初期板厚の影響について調べた.図8に,構成する各容器のおける板厚ひずみ分布を示す.ブランクの初期板厚は,すべて0.5 mmである.ブランクの初期板厚を増加した場合,ひずみ分布にあまり変化は見られなかった.すなわち,外側容器のひずみの増加量は内側容器のそれに比べて低減した. 3・3 中央容器における板厚ひずみのピーク コルゲート形状を示す中央容器において,底部コーナ部付近でひずみの急激な増加が見られた.通常の深絞り加工において,容器底部コーナにおいて板厚の減少することが知られているが15),急激な板厚の上昇はコルゲート容器の特徴と考えられる.このピークを示す容器の領域は,鋼球が中央のブランクと最初に接触する位置に相当する.図9に,中央容器における鋼球の初期の接触領域を示す.鋼球と接触した領域の材料は深絞り成形中に変形しているため,鋼球との接触領域の材料は塑性流動が生じやすくなると考えられる. 初期板厚:内側0.3mm,中央0.4mm,外側0.4mm 初期板厚:内側0.5mm,中央0.5mm,外側0.5mm 図10に,板厚ひずみのピークを生じるメカニズムの概略を示す.図(a)に示すように,中央容器に成形されるブランクは,深絞り成形中の領域において鋼球によって変形を受ける.変形を生じている材料において,接触した鋼球近傍の材料表面は拘束がないため,塑性流動が生じやすい.図(b)に示すように,材料表面への塑性流動によって増肉することになる.このため,板厚ひずみが急激に増加してピークが生じたと考えられる. 内側容器中央容器内側容器中央容器外側容器外側容器0.30.20.1-0.10.30.20.1-0.1102030401020304050605060− 105 −

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