− 32 −塑性加工塑性加工AF-2016035一般研究開発助成AF-2016036一般研究開発助成塑性加工,バニシ加工,材質制御鉄,単結晶,再結晶,結晶塑性有限要素法,熱処理,バニシ加工myoshino@mes.titech.ac.jp塑性加工,工具材料,耐摩耗材料超硬合金,パルス通電加熱,熱間加工,傾斜組成材料k_taka@tomakomai.kosen-ac.jp東京工業大学 工学院機械系 教授国立苫小牧工業高等専門学校 創造工学科機械系 准教授吉野 雅彦高澤 幸治鉄の静的再結晶機構の定量的検討および結晶組織制御法の検討パルス通電加熱による超硬合金の熱間塑性加工と それを利用した傾斜組成超硬合金部材の作製本研究では任意の加工方法、加工条件における鉄鋼材料の組織変化を予測する手法を確立するための基礎的検討を行った。純鉄を素材とし結晶の変形が再結晶核の発生、粒成長にどの様な影響をお与えるかを定量的に明らかにし、任意の加工法に適用できる組織制御のための加工熱処理技術の可能性を検討した。まず引張変形を加えた純鉄単結晶の試験片をSEM中で焼鈍し、その場観察により静的再結晶過程をEBSDにより経時的に分析し、再結晶核の発生および粒成長速度を調べた。さらに結晶塑性有限要素法により純鉄単結晶試験片の変形をシミュレートし、KAM値により再結晶核の発生位置を推定できることを示した。次いでバニシ加工した純鉄板を熱処理したときの組織変化に及ぼす加工条件・熱処理条件の影響を明らかにした。バニシ加工の力学的モデルを構築し、加工変質層の変形エネルギー密度により平均粒径を予測できることを示した。パルス通電加熱法を利用したWC-Co系超硬合金の熱間塑性加工を提案し,その基本的な挙動について調べたうえで,型加工,打ち抜き,クラッドといった加工への適用を試みた.何れの加工法においても,温度の上昇とともに熱膨張から圧下へと遷移する温度が存在し,これが事実上の変形開始温度となる.この温度は,超硬合金のバインダー相であるコバルトの特性に依存し,加圧力の増加とともに低下するが.コバルト量には大きな影響を受けない.円柱状から角柱状への型加工では,軟化したコバルトが加圧で押し出されてダイとパンチとの空隙に流れ込みバリを形成する.このことは,加工温度での超硬合金組織が流動性に富むことを示唆している.薄板の打ち抜きやクラッドによる傾斜組成部材の作製は比較的容易である.今後は,より大型のものや,形状が複雑なものへの適用が望まれる.
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