助成研究成果報告書Vol31
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− 50 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングAF-2015220一般研究開発助成AF-2015221一般研究開発助成医療機器分野レーザ,表面改質,摩擦摩耗eduraa01@pref.tochigi.lg.jpレーザ溶接銅,微細レーザ溶接,光吸収率okamoto@mech.okayama-u.ac.jp栃木県産業技術センター 機械電子技術部主任岡山大学 大学院自然科学研究科准教授江面 篤志岡本 康寛液中レーザ局所改質法の開発とそれを用いた医療用ステンレス鋼の摩擦摩耗特性の向上銅の微細レーザ溶接における光吸収率と溶け込み深さの安定化に関する検討液中レーザ局所改質法の開発を行い、ステンレス鋼製微細歯車の摺動面の摩擦摩耗特性の向上を試みた。当該手法は、溶液に浸漬させた状態の試験片にレーザ照射を施すことにより、溶液に含まれる成分を含有した改質層を形成させるものである。Al(NO3)3水溶液に浸漬させたSUS316L鋼に対して、レーザ照射を施すことにより、溶液由来のAlおよびO元素を含むFeAl2O4で構成される改質層が形成されることがわかった。レーザのエネルギ密度を変化させ、緻密な改質層を形成させることにより、低摩擦かつ耐摩耗性に優れる表面を実現できることが明らかとなった。また、数値シミュレーションの結果、改質層を形成させるためには、ステンレス鋼の固溶化温度を超える温度まで加熱する必要があることが示唆された。複雑な形状を有する試験片に当該手法を適用する場合には、レーザの照射角の影響を考慮し、均等にレーザエネルギが入力されるよう、レーザ走査経路を制御することが必要である。ミリ秒パルスYAGレーザの基本波(波長1064 nm)およびその第二高調波(波長532 nm)を用いた銅の微細レーザ溶接法において,光吸収特性や溶け込み深さ安定化のための適切な入熱方法に関して検討した.銅の光吸収率は波長や加工形態によって異なり,非溶融の条件では波長532 nmの光吸収率は波長1064 nmに比べ5倍以上高い値を示す.しかし,キーホールの発生をともなう場合は波長532 nmの方が高い光吸収率を示すものの,波長1064 nmに対する増加率は約1.7倍と低くなる.波長532 nmにおいても波長1064 nmと同様,熱伝導型からキーホール型へ溶接形態が変化することで,その光吸収率は増大する.照射エネルギーが同一であってもパルス波形によって加工結果に変化が生じ,前半に最大ピーク出力を有し,かつパルス幅の長いパルス波形を用いることで.ポロシティの残留が少なく溶込みの深い良好な加工結果が得られる.

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