助成研究成果報告書Vol31
47/474

− 45 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングキーワード連絡先メールアドレスAF-2015210一般研究開発助成AF-2015211一般研究開発助成触媒レーザーアブレーション,鉄ナノ粒子,イオン液体yokimura@mail.doshisha.ac.jp鋼構造物,エネルギー機器,輸送機器レーザピーニング,溶接部,圧縮残留応力,疲労強度takahashi-koji-ph@ynu.ac.jp同志社大学 理工学部教授[応用分野]横浜国立大学大学院 工学研究院教授木村 佳文高橋 宏治イオン液体に保護された鉄単体ナノ粒子のレーザーアブレーションによる創成レーザピーニングによる溶接部の疲労強度向上とき裂の無害化一般に鉄ナノ粒子は溶液中で容易に酸化され鉄の酸化物ナノ粒子となるため、触媒への活用が困難である。我々は酸化されていない鉄ナノ粒子を大気圧条件下で合成するため、溶媒としてカチオンに4級ホスホニウムイオン、アニオンにギ酸アニオンをもつイオン液体中で鉄箔をレーザーアブレーションすることにより鉄ナノ粒子の合成を行った。このイオン液体ではカチオンがナノ粒子の凝集を保護する役割を果たし、アニオンが還元性を持つことから鉄ナノ粒子の酸化を防ぐことが期待される。生成した鉄ナノ粒子の電子顕微鏡写真から5 nmから20 nmの大きさをもつナノ粒子が生成していることが確認され、またX線吸収測定から生成したナノ粒子がゼロ価の鉄から構成されていることが明らかとなった。さらに合成直後のナノ粒子は一般の鉄の結晶構造とはことなり、fcc配置をとっていることが分かった。本研究では,オーステナイトステンレス鋼SUS316の溶接部を対象として,レーザピーニング(LP)施工による疲労強度向上効果と溶接止端部に表面欠陥を有する場合の無害化挙動について調査した.まず,溶接試験片の溶接部に対して,パワー密度GとカバレージCvの異なる6種類の施工条件でLP施工し,残留応力分布を測定した.できる限り大きな表面欠陥の無害化が期待できる条件として,G = 7.6 GW/cm2,Cv = 3000%の施工条件を最適施工条件と決定した.最適施工条件で溶接試験片にLP施工を行い,疲労試験を実施した.LP施工により,溶接継手の疲労限度は23%向上することがわかった.また,溶接継手の疲労限度を15%低下させる深さ0.2 mmの半円スリットをLP施工により,強度上無害化できることがわかった.疲労き裂発生起点もスリット部以外に遷移しており,スリットの影響が無害化されていることが確認できた.

元のページ  ../index.html#47

このブックを見る