− 27 −塑性加工塑性加工AF-2015025一般研究開発助成AF-2015026一般研究開発助成電気電子部品,自動車部品カーボンナノチューブ,生分解性樹脂,ECAP加工qiu@akita-pu.ac.jp成形加工全般成形限界予測,分岐理論,非関連流れ則oya@sd.keio.ac.jp秋田県立大学 機械知能システム学科教授慶應義塾大学 理工学部システムデザイン工学科専任講師邱 建輝大家 哲朗強ひずみ加工による導電性バイオナノ複合材料の微細組織制御とそのメカニズムの解明高精度破断予測を目的とした異方性塑性構成式に関する研究本研究では, カーボンナノチューブ(CNT)/ポリ乳酸(PLA)複合材料およびカーボンナノチューブ/ポリブチレンサクシネート(PBS)複合材料を作製し,そのECAP加工による内部構造と材料特性の変化を評価した.結果として,ECAP加工すると結晶がせん断方向に配向することがわかった.また,加工前と比較して曲げ強さ,破断ひずみは低下したが,曲げ弾性率は加工前よりも上昇することがわかった.これは,ECAP加工は,不均質となりやすい複合材料の内部構造を均質化するためと示唆される.さらにECAP加工を行った場合でも,導電性を維持できることがわかった.結晶構造を評価した結果,PBS複合材料ではECAP加工により結晶粒が微細化されることが推測された.この結晶粒の微細化が,内部組織の均質化に優位に働いたと考えられる.以上の知見より,ECAP加工は,その不均質性により低下しやすい導電性バイオナノ複合材料の微細組織を均質化することが可能であるといえる.しかし,その制御と実製品への応用にはさらなる検討が待たれる.環境保護等の観点から機械構造物の軽量化が促進されているが,それに伴って高張力鋼や非鉄金属合金等の難成形材の適用機械が増加している。成形時に起きる問題として大きなものに被加工材の破壊が挙げられるが,難成形材においてはその予測と対策は一層困難である。 本研究の目的は,計算機シミュレーションによって,高精度に破壊発生の時期と位置を予測できるようにすることで実験・試作の手間を低減し,設計開発の効率化へ寄与することである。提案する破壊予測手法は分岐理論に基づいて構築されており,実験式の延長である延性破壊条件式よりも一般性が高く使用者の負担も小さい。本理論は応力増分依存性塑性構成式,非関連流れ則,3次元局所分岐理論に基づいて構築されており,分岐解析によってSHFLDと呼ばれる成形限界曲線図を計算のみによって取得できる。助成期間中に基礎理論の構築は概ね終了し,数値実験による有用性の検証まで終えている。
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