助成研究成果報告書Vol31
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mμ幅のねうmμさ高のねう図7には,SEMによって表面の様相を高倍率で観察した結果も示している.そのSEM像に着目すると,うねの表面に存在する微細な凹凸について,以下のように興味深い知図4 材料ごとの微細周期構造の寸法の比較 mμ幅のねう00 ,00図5 二重管式ノズルピーニング装置による構造形成 − 217 −ン,また観察結果は示していないが純鉄やステンレス鋼においても,斜投射FPPによるうねの形成が認められた.ただし,これらの材料では,アルミと比べて硬さが比較的高いことから,形成されたうねの寸法は図3に示したアルミ材のそれと比べて小さかった.投射時間の増加とともにうねが大きく成長するという点はこれらの材料でも同一であった. 以上で述べてきた結果では,形成された微細周期構造はおよそ10-1mmオーダーのピッチ,10-2mmオーダーの高さを有していた.うね寸法を,より精密かつ広範囲に制御する狙いで,粒子の微量供給が可能な特徴を有する二重管式ノズル直圧式ピーニング装置を用いた実験も行った.この実験では粒径70µmの鋼粒子を投射し,前章で述べたように粒子供給ガス圧力および投射時間を変化させて比較を行った.図5は,各条件で形成されたうねの寸法測定結果を整理したものである.二重管式ノズル装置を用いた場合,図3,4で前述した吸引式ピーニング装置による結果と比較して,より微細なうねを作製することができた.とくに,粒子供給ガス圧力を低下させる,もしくは投射時間を短くすることで,うねの寸法が微細化する傾向が明らかになった. 次に,図6に示す種々の材質・寸法の投射粒子(WA:ホワイトアルミナ,GB:ガラスビーズ,Steel:鋼(図3,4で用いた粒子と同じもの),それぞれ粒径が二通り)を用いてA6061材に対して斜投射FPPを行い,形成された微細周期構造を観察した.形成されたうねを光学顕微鏡(OM)および走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果の代表的な例を図7に示す.ホワイトアルミナ粒子を用いて斜投射FPPを行った場合には,ガラスビーズや鋼粒子を用いた場合と比べてうねが密に配列した,すなわち高周波の周期構造が形成されている様子が見て取れる.とくに,寸法の小さなホワイトアルミナ粒子(#1000)粒子を用いた場合には,ピッチがおよそ50µm,高さがおよそ7µmの周期構造を得ることができた.この寸法は,光学顕微鏡観察より,WA#1000粒子と粒径が同程度と判断される鋼粒子(50µm)粒子を用いた場合に形成されたうねのピッチと比べて小さい.鋼とホワイトアルミナでは,密度や粒子形状が異なり,それらに起因して微細周期構造の形成挙動が影響を受けているものと理解された. 見が見出される.ホワイトアルミナ粒子を投射して形成されたうねの表面には微細な切削痕が認められ,鋼粒子の投射によって形成されたうねは,鋼粒子の表面性状が転写されてできたと考えられる細かな凹凸に覆われており,またうねの頂部にはバリの生成を伴っている.すなわち,これらの表面は,サブミリスケールの凹凸(うね状の周期構造)と,マイクロ~サブマイクロスケールのごく微細な凹凸がSteel(70μm) WA#360 GB#40 WA#1000 GB#200 Steel(50μm) 図6 用いた粒子の光学顕微鏡写真 2502001501005070060050040030020010001020504030201001020(a) うねのピッチ (b) うねの高さ 2010うねの高さ,μm3050607030404030投射時間ts506070A1050(HV30)A6061(HV100)A2017(HV130)SUS304(HV210)S45C(HV230)投射時間tsA1050(HV30)A6061(HV100)A2017(HV130)SUS304(HV210)S45C(HV230)0.3MPa,60s0.3MPa,60s0.3MPa,60s0.3MPa,5s0.3MPa,15s0.1MPa,60s0.1MPa,15s

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