− 19 −塑性加工塑性加工AF-2015009一般研究開発助成AF-2015010一般研究開発助成医用材料ポリ乳酸,延伸加工,薄膜hirokiuehara@gunma-u.ac.jp塑性加工難燃性マグネシウム合金,摩擦攪拌改質,疲労,集合組織,結晶方位解析yuematsu@gifu-u.ac.jp群馬大学 大学院理工学府分子科学部門教授岐阜大学 工学部機械工学科教授上原 宏樹植松 美彦延伸加工によるポリ乳酸ナノ薄膜の創製と創傷被覆材への応用摩擦攪拌改質による高強度難燃性マグネシウム合金の創製ポリ乳酸は植物由来の高分子であるため、生体適合性に優れており、これを医用材料として利用しようとする研究が広く行われている。このようなポリ乳酸の超薄膜(厚さ数十nm)を外科手術の際に創傷部分に被覆すると、縫合しないで、かつ、癒着を生起せずに細胞組織を再生させられることが明らかとなっている。しかしながら、このようなポリ乳酸ナノ薄膜の調製は、クロロホルム等の発がん性溶媒からのキャストによって行われている。また、得られるポリ乳酸ナノ薄膜は大きさμmサイズの断片フレーク状であり、火傷等、大面積の創傷が発生する場合には適用することが難しい。したがって、大面積かつ自立したポリ乳酸ナノ薄膜が望まれているが、現状ではこれを製造する技術はない。本研究では、ポリ乳酸フィルムを溶融プレスによって溶剤フリーで製膜後、これを二軸延伸することによって大面積化および薄膜化することを試みた。マグネシウム(Mg)合金は軽量構造材料であるが,反応性が高く,切削屑などが爆発的に反応する危険性が指摘されている.そこで,合金元素としてカルシウム(Ca)を添加した難燃性Mg合金が開発された.同合金は特に輸送機器分野における軽量構造材料として期待されているため,その疲労挙動の把握が重要であり,いくつかの研究例がある.本研究では,Caを0.2wt%含有する難燃性Mg合金AMX602を供試材とし,摩擦攪拌改質(Friction Stir Processing: FSP)によって組織の均質化を図るとともに,FSPを施した材料の疲労挙動について検討した.その結果,FSPによって鋳造のままの納入材に含まれる粗大な金属間化合物は粉砕され,微細粒と微細な金属間化合物からなる均一な組織となることが判明した.一方で,FSP時の入熱による軟化と,塑性流動で形成される集合組織のために疲労強度は母材よりも低下した.しかし,攪拌部中央から採取した試験片については,疲労強度の向上が認められた.
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