− 17 −塑性加工塑性加工AF-2015005一般研究開発助成AF-2015006一般研究開発助成電磁鋼板電磁鋼板,靭性,活性化体積mizuguchi.takashi.vj@ehime-u.ac.jp輸送機器,回転機械,防災・減災鉄系形状記憶合金,継手強度,速度依存性iwamoto@mec.hiroshima-u.ac.jp愛媛大学 大学院理工学研究科 物質生命工学専攻准教授広島大学 大学院工学研究科准教授水口 隆岩本 剛微量添加元素による電磁鋼板用Fe-高Si系合金の高靭化機構解明鉄系形状記憶合金を用いた小型継手の強度とその速度依存性評価本研究では,Fe-Si合金へのMn添加による高靭化を試みた.また,塑性変形挙動についての基礎的知見を得るために,Fe-Si合金へのMn添加による活性化体積の変化について調査した.得られた結果を以下に示す.(1) シャルピー衝撃試験の結果,いずれのFe-Si-Mn合金も室温で脆性破壊により破断した.既報では,Mnの微量添加による延性向上が報告されているが,本研究ではMnの微量添加による高靭化は達成できていない.(2) Mn添加量および塑性ひずみの増加に伴う非熱的応力の増加が確認された.これは,引張変形によって形成された転位組織に起因すると考えられた.(3) 5%塑性ひずみまでは,活性化体積におけるMn添加量の影響は確認されなかった.しかし,10%塑性ひずみでは,1at%のMn添加により活性化体積が増加した.Mn添加量が少ない場合,Mn添加は活性化体積に影響を及ぼさないと考えられる.(4) Mnの添加量制御により高靭化が達成できた場合は,活性化体積の低下が予想される.鉄系形状記憶合金はFe-Mn-Si合金系で実用化され,他の合金系に比して安価であり,大型の構造用部材のみ適用されている.小型構造物への適用を考えると形状記憶効果の更なる改善が必要となる.一般に構造物は地震や風荷重による準静的から動的あるいは衝撃までの広範なひずみ速度域における変形を受けるが,その速度依存性を考慮した研究はあまり存在しない.形状記憶効果を最大限発揮させるような予加工については,エキスパンド加工法が有力であるが,生じる応力誘起マルテンサイトのバリアントを予加工法によって制御可能であることから,検討の余地があると言える.さらに,上記速度依存性を含めた検討も重要である.本研究では,予加工について簡便な方法を採用する.鉄系形状記憶合金を用いた外径φ30程度の小型継手を作成し,準静的から衝撃変形域の広範な速度域において,丸棒のみ押出す,圧縮・せん断試験を行い,継手強度を評価する.
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