4. 平滑化による強度向上 aPM度強張引みずひ断破率性弾1インチあたりのパルス数mμ aR②-3101.68.8735.620350①-338.18.874.8101500 %0 aPM− 263 −25.05.01.00.2500図10 加工後の寸法変化 4.1 試験片の作製と強度試験方法 試料表面を平滑化することで,破壊につながるクラックが発生しにくくなると予想される.すなわち,平滑化と同時に造形物の機械的性質向上が図れていると推測し,引張試験による確認を行った.樹脂のAM造形品は,配置方向で強度や伸びの異方性が出ることがわかっている5).そこで本章では,図6における試料a,bと同じ方向で短冊形状を造形し,側面を切削することで図11に示すJIS K7139短縮試験片を製作した.作製した試験片は,表5に示す条件を用い,表面と裏面を平滑化した.引張試験機(TENSILON RTF-1210)を用い,JIS K7161に準拠した実験を行った.クロスヘッドの引張速度は2mm/sとした. 4.2 実験結果および考察 引張試験の結果を図12に示す.平滑化した配置方向がaの試験片の引張強度は,予想と反して加工前よりも1割程度低下する傾向となった.対して配置方向がbの試験片は,平滑化することで1割程度強度が向上した.レーザ加工によって材料が劣化した可能性が考えられるが,配置方向がbの試験片は,積層段差に生ずる応力集中が支配的であり,平滑化により緩和されることで強度が向上したと考えられる. 一方で破断ひずみは,配置方向がa,bの試験片ともに平滑化した試験片のほうが高い値を示した.表面での応力集中が起こりにくいことによって,クラックが入りにくく伸びやすかったのではないかと推測される.配置方向がaとbの試験片の強度比で比較すると,未加工の条件が54%であるのに対して,条件Dで65%,条件Eで68%となった.この結果から積層方向による機械的性質の異方性は,試料表面を平滑化することで改善した.これは配置方向がbの試験片の強度が向上したことと,配置方向がaの試験片の強度が低下した影響である. 弾性率は,引張強度と同様の傾向を示した.配置方向がaの試験片は,条件②-3で顕著に低下していることが確認できる.配置方向がaの試料では,平滑化後に破断ひずみが伸びているにもかかわらず,強度同様に弾性率が低下している事から,加工部の樹脂が変質もしくは劣化した可能性が高い.本現象の解明は今後の研究課題とする. 加工部の深さμmS=203μmS=101μmS=50μm10001500200035.030.025.020.015.010.05.00.012.010.08.06.04.02.00.0200015001000500図11 試験片の寸法 表5 平滑化の条件 条件レンズ焦点距離[mm]走査速度[mm/s]デフォーカス距離[mm]走査線間隔[μm]レーザ出力[W]試料a試料a試料a図12 引張試験の結果 a) 引張強度 b) 破断ひずみ c) 弾性率 1000平滑化なし条件①-3条件②-3試料b平滑化なし条件①-3条件②-3試料b平滑化なし条件①-3条件②-3試料b
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