FORM TECH REVIEW_vol33
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Wire feeding rate Wire feeding speed, m/min Wire current, A 212 239 268 Process speed, m/min 0.4 0.5 0.6 Laser power, kW 30 30 20 30 40 12 15 18 15 10 15 20 239 212 239 286 0.5 0.3 6.0 5.0 5.5 6.0 6.0 ヤを供試した.フラックスを基材上に塗布する場合1層目から,1層目にフラックスコアードワイヤ(FCW)を使用する場合には2層目から供試A5183WYソリッドワイヤを積層した. 種々の検討から導出した適正条件(表5参照)を適用し,9層の積層体をそれぞれの方法で作製した.それぞれの断面写真,およびSUS304基材と初層との界面3箇所(左右両端部および中央部)のSEM写真を図13に示す.フラックスを基材上に事前に塗布し,初層からA5183WYワイヤを積層する場合も,FCWを初層に適用し,2層目からA5183WYワイヤを積層する場合のどちらでも,金属間化合物(IMC)層の厚さは2〜3 μm程度と非常に薄く抑制されており,幅方向両端部から中央部までIMC層厚さはほぼ均一にであった. 作製したそれぞれの多層造形体から,接合界面が中央となるように引張試験片を5体ずつ切り出して引張試験を行った.フラックス塗布による造形体では平均127.2 N/mm2(最大151.2 N/mm2),FCWによる造形体では平均129.6 N/mm2(最大163.9 N/mm2)の引張強さであった.類似の研究22)での結果と比較すると,ばらつきはあるものの,平均で125 N/mm2を超える非常に高い引張強さを得ることができた. 表5 SUS304/A5183WY異材AM施工条件 図13 積層体断面写真および界面観察結果 (a) フラックス塗布による方法 (b) FCWを用いる方法 3.5 A5356WYワイヤでの検討 他のワイヤと同様に,ワイヤ送給比,施工速度,レーザ出力の3パラメータに注目し,それぞれ他の2パラメータを固定した状態で変化させた.施工条件を表4に示す.A5356WYワイヤの場合でも,施工速度,レーザ出力,ワイヤ送給比が積層体形状に及ぼす影響は,他のワイヤと同様であった.断面写真を見ると,他のワイヤに比べて形状が崩れている様子が観察される.このため,ニアネットシェイプ率は最大で70%となり,他のワイヤに比べて若干低下した.これは,A5356WYワイヤの融点が低く,表面張力が小さいためであると考えられる. 表4 A5356WYワイヤでの施工条件 図12 A5356WY断面写真および断面形状計測結果 4.SUS304/A5183異材AMの検討 基材にはオーステナイト系ステンレス鋼SUS304を,積層材料にはアルミニウム合金A5183WYソリッドワイ(a) Layer Laser power, kW Spot shape, mm Defocus length, mm Process speed, m/min Wire feeding, m/min Hot-wire current, A 1 2.3 2~9 2.2~2.5 +10 0.72 8 163 0 0.5 5 99 Wire A5183WY (b) 2~9 2.2~2.4 2.5×5.0 2.5×5.0 2.5×5.0 2.5×5.0 1 4.3 +25 0.72 8 190 0 0.5 5 99 FCW A5183WY - 89 -

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