FORM TECH REVIEW_vol33
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9 12 0.3 5.5 Wire feeding rate Wire feeding speed, m/min 6 Wire current, A 123 141 160 Process speed, m/min 0.3 0.4 0.5 Laser power, kW 20 20 20 30 40 8 10 6 6 123~125 123 151 176 0.3 5.5 3.3 4.0 5.0 5.5 表2 SUS308Lワイヤでの施工条件 図5 施工可能範囲調査結果 図6 積層体断面写真および断面形状計測結果 3パラメータそれぞれを変化させた場合の,積層体断面写真および断面形状計測結果を図6に示す.断面計測は先図7 適正施工条件の導出結果 図8 大型積層体施工結果 に述べたように3箇所で行い,平均値を計測結果として用いた.断面写真は,施工開始位置から40mmのものである.施工速度を上昇させると,単位長さあたりへの入熱が低下するため,積層体幅が小さくなる一方,単位長さあたりへの溶着量(ワイヤ送給比)は変化しないため積層高さは増加している.レーザパワーを上昇させると,単位長さあたりへの入熱が増加するため,積層体幅が大きくなる一方,単位長さあたりへの溶着量(ワイヤ送給比)は変化しないため積層高さは低下している.単位長さあたりへの入熱量を変化させずにワイヤ送給比を上昇させると,単位長さあたりへの溶着量が増加するため,積層幅はほぼ一定のまま,積層高さが大きくなっている.しかしながら,送給比40まで上昇させると,幅方向に膨らむ形状となってしまい,ニアネットシェイプ率は低下し始めるようである.図7に,レーザ出力5.5kWで施工速度とワイヤ送給比を変化させた場合のニアネットシェイプ率の計測結果を示す.施工速度0.36m/min,ワイヤ送給比33.3の条件において,ニアネットシェイプ率80%の結果が得られた. 上述の適正条件を用い,15層の大型積層体を作製し,当該積層体から試験片を切り出して引張試験を実施した.作製した大型積層体の外観および断面写真と形状計測結果を,図8に示す.外観および断面に欠陥は認められず,ニアネットシェイプ率83%の良好な積層体を得ることができた.引張試験結果から,供試ワイヤのカタログ値と同程度の引張強さ(558MPa)および伸び(49%)を得ることができた. - 87 -

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