3.ピコ秒レーザによる剥離 1064 11 10~500 2 0.4 350 100 20000 5~30 図5 剥離されたダイヤモンド(211)面で剥離されている([17]より許諾転載) 2.5 まとめ (1) フェムト秒レーザを対物レンズを用いてダイヤモンド内部で集光して走査し,厚さ15 µmのグラファイト変質層を形成した. (2) 変質層を形成した試料に対し,レーザを再度照射した後に剥離を行い,(111)面,(211)面においては1×1 mmの面積を完全に剥離させた.(100)面においては部分的に剥離させた. 3.1 実験装置・実験試料 レーザ光源には本研究室で作製したモードロック近赤外ピコ秒パルスレーザを用いた.表2にレーザの仕様を示す.レーザ結晶には発振,アンプ共にNd:YVO4結晶を用いた.フォトディテクタで検出したレーザの周波数をDG(ディレイジェネレータ)に経由してAOM(音響光学素子)に入れ,周波数を可変とした.アッテネータには半波長板とPBS(偏向ビームスプリッタ)を用いた.ガリレオ型のエキスパンダを用いることで,レーザ径を制御した. 実験試料には1×1×5 mmのHPHT(高温高圧)ダイヤモンドの(111)面と(211)面が露出した角柱を用いた. 3.2 変質層形成 図図66に実験の模式図を示す.試料をレーザの集光角程度傾けて走査することで,試料表面に生成されるアブレーション痕および先に引いた内部変質へのレーザの干渉を(a) 500 μm (d) 500 μm (b) 500 μm (e) 500 μm 波長 [nm] パルス幅 [ps] 繰り返し周波数 [kHz] 最大出力 [W] 集光レンズ NA 出力 [mW] 繰り返し周波数 [kHz] 走査速度 [µm/s] 走査ピッチ [µm] (c) 10 μm (f) 10 μm 表2 ピコ秒レーザの仕様 表3 ピコ秒レーザ照射条件 図6 レーザ照射方法 - 76 -
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