𝜀𝜀c�0.8∙𝜀𝜀𝑃𝑃𝑓𝑓𝐷𝐷𝐷𝐷�1�exp�����𝜀𝜀�𝜀𝜀c�𝜀𝜀P��5.5�10𝑄𝑄𝑅𝑅𝑅𝑅�𝑛𝑛� ,𝑛𝑛 �30.0778��K�𝜀𝜀0�𝜀𝜀�𝑒𝑒𝑒𝑒𝑒𝑒�� �2��∙�K= 36.02, m=0.134, n=-0.997, ε0= 0.804, Q=22621 J/mol またここでは機械学習による回帰も実施した.多様な機械学習アルゴリズムの中からここでは汎用なニューラルネットワーク(NN)を採用し,流動応力値を予測した.計算ではオープンソースコードであるPython-Scikit learn (v. 0.24.1)ライブラリを使用して機械学習を実施している.図5(a)はNNのアーキテクチャーで,加工条件(温度,ひずみ速度,ひずみ)を入力因子として1層の中間層と6個のニューロンを配置して回帰を実施した.計算結果の一例として図5(b)に850℃-1s-1の条件で鍛造した塑性流動特性を示している.これよりいずれの計算結果(NH, NN)も高速変形特有の加工軟化現象が観察されるものの(表現できているものの),応力値では物理モデルであるNHとの誤差が大きく,これについて他の加工条件でも同様にNHとの誤差が観察されており,精緻に塑性流動特性(実験値)を予測することが出来ていない.他方でNNの回帰結果はより実験値と近く,他の加工条件でも同様に精度よく塑性流動特性を表すことができている.このように,機械学習で最適化した回帰モデルの方がより塑性流動特性を精度よく表すことができていることが分かるものの,機械学習による予測では統計的・近似的な解釈であり,物理的意味を持たないために(ブラックボックス化されている),得られた回帰モデルから現象論を議論することができない.一方で適切に特徴量解析を実施することで影響因子(ここでは複数の加工条件)を定量的に解析・比較することができ,目的となる物理現象において(目的変数)どのような役割を担うのか定量的に明らかにすることが出来る.より具体的には次節での動的球状化現象の予測・回帰において紹介する. 2.2.2 動的球状化現象 動的復旧過程における動的球状化現象も同様に加工条件(温度,ひずみ速度,ひずみ量)と関係して現象論が変化する.以下では,この関係性における作用機構において現象論的な物理冶金(PM)モデルとともに機械学習を援用した解析結果について報告する.ここでPMモデルでは,動的球状化率fDGについてJohnson–Mehl–Avrami–Kolmogorov(JMAK)則(以下の(3-1)式)を適用して計算する.また非定常な加工条件の変化に対応するために,逐次的に変化する温度・ひずみ速度・ひずみ量からJAMK則について全微分(以下の(3-2)式)を行い,非定常な加工状態については逐次に加算して計算する(以下の(3-3)式). 3つの加工条件(温度,ひずみ速度,ひずみ量)を変量とした塑性特性および組織変化に及ぼす連関性を定量的に議論(現象論の体系化と支配因子の解明)するため,次節では一般的な物理冶金モデルとともに機械学習を援用した現象論の解析・高精度な現象論モデルの構築を行った. 2.2 高温塑性(鍛造)と組織変化(物理冶金モデルおよび機械学習) 2.2.1 塑性流動特性 高温加工では,熱活性化過程の程度に依存して塑性機構および組織変化機構(動的復旧機構)が複雑に連関するために現象論を統一的に解釈することは困難である.加えて,出発組織の影響もあり、加工条件のみならず多様な影響因子を考慮する必要がある.ここではラメラ組織を出発組織としたTi-6246合金の高温塑性(塑性流動特性・応力値)およびαラメラの動的球状化現象について物理冶金式に基づいた予測,および機械学習を援用した予測を試み,特に影響因子(ここでは加工条件)の定量的解釈を試みた. まずは塑性流動特性・応力値の計算結果について紹介する.塑性流動・応力値での物理冶金式では簡易的に以下(2)式のNorton-Hoff(NH)モデルから予測式を構築した.ここではすべての試験条件(750℃~900℃,10-3s-1~1s-1)の塑性特性から非線形回帰分析から各種材料定数を最適化し(2)式の計算式を構築した.最適化した定数項は式(2)に併せて示している. 図5 (a) NNアーキテクチャー, (b) 塑性流動特性 実験値・計算値 (3-1) ,- 30 -
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