FORM TECH REVIEW_vol33
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noadaRitisop/li1 mm9.0Die shape8.58.07.57.06.56.0–220Position in circumferential direction /mm–1No torsionCyclictorsionOne–waytorsion- 20 -わりに一方向あるいは両振りで回転させ,パンチ,ダイと被加工材のかみ合いによりねじりを付加した.図図1325)は側方押出し鍛造後の被加工材の側方押出し部底面の形状である.ねじり付加により側方押出し部周方向中央部で押出し部長さは約5~7%長くなり,側方押出し部のr断面積は一方向ねじり付加で約5%増加,両振りねじり付加で約25%増加した.また一方向ねじり付加ではダイ回転方向(紙面上時計回り)に対して後方側の側方押出し部側面で塑性流動が促進され,後方側に偏りが生じた.一方,両振りねじり付加では,回転方向の反転により周方向に対して均等に押し出された.さらにC1100銅素材では,ねじりを付加しない場合に対して側方押出し部側面の硬さが約15%上昇することも確認された.なお側方押出し鍛造においても軸方向荷重は最大で約25%低減された25). 図12 ねじり付加側方押出し鍛造の金型構成および鍛造後の被加工材外観写真25) 図13 ねじり付加側方押出し鍛造後の被加工材の側方押出し部底面形状(軸方向ストローク:6.7mm)25) 4.4 歯形押出しにおける歯部への充満 歯車や歯形の冷間鍛造では,加工荷重の低減と歯部への充填に対して分流鍛造法27),コンテナ駆動閉塞鍛造28)やサーボプレスによるスライド速度制御鍛造法29)が提案されている.本節では歯形押出し鍛造を対象に,ねじり付加による歯部への塑性流動の促進について述べる. 図図1430)は歯形押出し鍛造の金型構成である.被加工材(A1070アルミニウム),上・下パンチともに円筒形状とした.内径スリーブには歯数9枚,コンテナには歯数18枚のインボリュート歯形を設け,歯車部品を模した.パンチのz軸方向の移動と同時に,以下の2種類のねじりを付加した. (A) 上・下パンチをz軸(r方向中心)まわりにそれぞれ反対方向に回転させ,被加工材の上・下端面から周方向にねじり付加(図1(a))(以降,ねじり付加と記す). (B) コンテナ,内径スリーブをz軸まわり(r方向中心)にそれぞれ反対方向に回転させ,被加工材の外・内径部から断面内で周方向にねじり付加(図1(b))(以降,断面内ねじり付加と記す). (A)では溝付きパンチ,(B)では被加工材と金型の歯部の形状拘束によって,ねじりを付加した. 図図1530)は押出し鍛造後の被加工材の形状および相当ひずみ分布の有限要素解析結果である.ねじり付加なしでは (a) 全体図 (b) rz断面図(加工部) 図14 歯形側方押出し鍛造の金型構成30) 図15 歯形側方押出し鍛造後の被加工材の形状および相当ひずみ分布(a = 5°,軸方向ストローク:7.0mm)30)

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