FORM TECH REVIEW_vol32
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�√����������+����+�����������+�����+𝜀𝜀̅� 𝜀𝜀̅�=∑���� 3.結果および考察 𝐷𝐷�,成形限界での外径をDとする際の算出方法を以下に示2.1 PTCAP法について PTCAP法における金型のチャネル形状を図図33に示す.PTCAP法とは,ECAP法を管に適用した加工法とみることができる.PTCAP法ではマンドレルとダイの屈曲部の隙間に管を押込む.1度の加工で,同一面で正と逆方向のせん断変形を加えることが出来る.チャンネル角φ,屈曲部の曲率角ψとすると,相当塑性ひずみは以下の式を用いることができる9). チャネル角と屈曲部の曲率角は2回のせん断において同一である.またPTCAPにおける半径方向および円周方向のひずみの存在を考慮すると,相当ひずみεTの値は,次のように計算することができる. ここで,εθは円周方向ひずみ, R1とR2は図図33に示す加工前後のパイプ内径である. 押し込み速度は-z方向に1 mm/minで行った.摩擦の低減として金型,マンドレル及びニオブ管表面に潤滑剤としてフルトライボを使用した.実際の試験機を使った加工の外観図を図図44に示す.加工後の試験片は外径43 mm,厚さ1 mmとなり,バルジ試験のAs材と同様の形状とした. 加工後の再結晶温度を評価するために,赤外線電気炉(アドバンス理工㈱:MILA3000UHV)を用いた.ニオブは大気中では500 Kで酸化するため,熱処理は真空で行う必要があり,圧力は1.0 Paで行った.熱処理温度は1173 Kから1373 Kの範囲で100 K刻みの各温度で180 s保持したのちに炉冷する焼鈍熱処理を行った. 機械研磨後,フッ化水素酸と硝酸を用いてエッチングを施し,TD面を光学反射顕微鏡(㈱ニコン:OPTIPHOTO-100)を用いて400 倍で観察した. As材とPTCAP加工及び加工後に熱処理した試験片についてそれぞれND方向の集合組織として主要な結晶方位の割合を求めるためにX線回折を用いた.縦方向に長さ10 mm,幅10 mmで切り出した試験片を塑性変形により板状にした後,試料表面を機械研磨で厚さの半分まで削ることで板厚中央部にて測定を行った.測定条件としてX線ターゲットはCuK-α,印加電圧45 kV,印加電流200 mA,スキャン範囲を20~140 °,スキャンスピード2 deg/minで行った.測定した値からそれぞれの方位の積分強度を算出した. (2) PTCAP加工後の液圧成形性を評価するため,液圧バルジ試験を行った.両端を自由にする自由端で行った.ニオブ管を試験装置に設置し,管内を油で満たした後,破裂するまで0.1 MPa/secで油圧を上昇させた.1 MPaごとに2点の最大外径を測定し,破裂後には16点の最大外径と厚みを測定した.また破裂後を成形限界とし,その時の拡管率を限界拡管率とする.限界拡管率をLER,変形前の外径をす. 3.1 PTCAP加工後の結晶組織と硬さ As材は鍛造後焼鈍しされているが,焼きなましが完了していることを確認するためにAs材および加工と熱処理温度後の硬さの変化を図図55に示す. 1273 Kで軟化が見られ,再結晶が始まっていることが確認できた.次に加工前後と熱処理後のTD面について,光学顕微鏡を用いて加工組織と再結晶組織を確認した(図図66).加工後は結晶粒に斜めのバンド状の組織が随所に観察されて,せん断帯であると考えられる.ニオブは加工硬化しにくいため一様な変形が起こりにくく,塑性不安定現象であるせん断帯が形成図3 PTCAP加工のチャネル形状 図4 PTCAP加工の外観写真 - 49 -𝜀𝜀̅=�√����������+���+���������+���� (1) 𝜀𝜀̅�=�√�𝜀𝜀� (3) 𝜀𝜀�=ln���� (4)

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