FORM TECH REVIEW_vol31
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(1)削削除除ししなないいででくくだだささいい■■次元金属積層造形(以下,■■:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■)は,材料を積み上げて三次元構造を造形する加工技術である.そのため■■は,工具を使って加工する切削や,型を使って加工する塑性加工,鋳造などの既存の加工技術よりも複雑形状や中空形状の加工が得意とされる.そのため,形状設計による軽量化や高機能化が期待されている.金属の粉末床溶融結合型(以下■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■)の■■は,原料粉末を薄く敷き(リコーティング),必要箇所のみに熱源を照射することで金属粉末を溶融凝固させ,それを繰り返して積層するプロセスである.熱源にレーザを用いる手法は,■■■■■■■■(■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■)と呼ばれる■■.■■■■■■■■のプロセスでは,反りによるエラーを抑制するため,土台(ベースプレート)と造形物を繋ぐようにサポート材を造形する(図■■■■■) ■.サポート材は,応力除去の熱処理を施した後に取り除かれる.しかし,サポート材の造形は,流路などの内部構造を造形する場合にとくに必要な場合が多いものの,内部は刃物が入らず除去することが難しいため,実質的に造形できる形状を制限しているといえる.したがって,■■の複雑形状を造形できる特徴を生かすためには,サポートレス造形技術の開発が必要である.著者らが開発したサポートレス造形は,真空雰囲気において■■,造形物の下部から仮焼結状態の予熱部(図■■■予熱1)を造形し,さらに弱いレーザ照射条件で予熱を施し(図■■■予熱2),造形物周辺の粉末温度を均一に高めることにより実現した■■.図■■は,サポートレスプロセスにより造形したタービンの模型である.しかし,このプロセスは,まだ再現性が低く,その理由は,プロセスの制御が不十分なためである.たとえば,粉面の温度が低い場合は,層が反ったり,スパッタ等により突起状に凝固したりして,それがリコータとぶつかり,造形不良となるが,造形時の粉面の温度が高く均一であれば,造形不良は生じにくい.これらは経験的にはわかっているが,造形条件に反映できていない.りの投入エネルギーLEDが用いられている(式1).写写真真位位置置■1.研究の目的と背景2.■■■の溶融挙動のその場観察装置の開発PBFは,造形条件の最適化の指標として単位体積当たここで,P はレーザ出力,v はレーザ走査速度,σはレーザ直径,d は粉末層の厚さである5).LEDが一定であれば,熱源から同じ量のエネルギーが供給されるため,同等の品質の部品が製造されることが期待される.しかし,LEDはプロセス設計するには不十分であることが指摘されている6-8).LEDが一定の場合でも,走査速度とレーザ出力によって物性は変化する.同様の現象は,残留応力8)や表面粗さ9)などの他の特性についても観察されている.LEDと部品の最終的な品質の関係を解明するためには,粉末の溶融凝固挙動を把握する必要がある.そこで,本研究では,サポートレス造形プロセスにおける温度制御を目指して,粉末床の溶融挙動観察装置を試作し,評価を試みた.本稿では,その成果を最近の成果も交えて紹介する.図■ff■■サポートあり造形プロセス,ff■■サポートあり造形プロセスによる造形物 ■,ff■■サポートレス造形プロセス,ff■■サポートレス造形プロセスによるタービンブレード. ■■実験装置の概要開発したPBF-LB/Mの溶融挙動観察装置の模式図を図2に示す.本装置は,X線透視法による溶接のその場観察を参考に10),島津製作所社製のX線透視装置のX線管(MTT255: Shimadzu Corp.)とイメージインテンシファイヤの間に,開発した金属粉末溶融装置を配置したものである.X線透視装置は,X線管の管電圧と管電流を設定し,*産業技術総合研究所 製造技術研究部門  素形材加工研究グループ 研究員N. Sato- 60 - 3次元金属積層造形における3次元金属積層造形におけるサポートレス造形技術の開発サポートレス造形技術の開発佐藤 直子*佐藤直子Report

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