FORM TECH REVIEW_vol31
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図6にFSP, ECAPおよびHPTを施した加工領域ならびに焼鈍材から削り出した粉末の第100吸蔵サイクルにおける水素吸蔵特性を示す.ECAP試料およびHPT試料はサイクル劣化が進み,水素吸蔵量がそれぞれ約5 wt.%, 3.6 wt.%程度まで低下した一方,FSP試料は100サイクル後も6 wt.%を超える水素吸蔵量を維持した.図5 FSPおよびHPTの加工領域から削り出した粉末の表2 ボールミル推算条件図6 強ひずみ加工領域および焼鈍材から削り出した表3に新製法(摩擦攪拌)と従来法(ボールミル)の生産速度の比較を示す.数~数10 gの合金を処理するのにボールミルでは数~数100時間を要する一方,摩擦攪拌では数分で処理が完了し,攪拌部の削り出し工程を含めても1日数kgの水素吸蔵合金を製造できる見通しが得られた.これは従来法のボールミルと比較し1~3桁の生産速度向上に相当する.)2.tw(02w(0)2.t876543210H%量蔵吸素水876543210H%量蔵吸素水εvM=2.4εvM=75(4)3.実験・解析結果生産速度・電力コスト比較FSPにおける消費電力量は消費電力■=■(:スピンドル速度=■,■:FSW装置から出力されるツールトルク)をツール挿入時間(■■~■■)で積算し求めた13).ボールミリングにおける消費電力は,表2に示すMg-Ni合金40 g14)および錯体Li-Mg-N-H 1.3 g15)を製造する2つのケースについて,下記に掲げる衝突理論式16, 17)を用いて推算した.各変数の定義は表2および文献を参照されたい.■■■強ひずみ加工による水素吸蔵合金の高性能化図■にMg合金ZK60にFSPおよびHPTを施した加工領域から削り出した粉末の第5吸蔵サイクルにおける水素吸蔵量の時間変化を示す.HPT試料は相当ひずみを7.5から44に増加させても吸蔵速度がほぼ変わらない一方,FSP試料では相当ひずみを4.4から6.2に増加させることで吸蔵速度が向上し,吸蔵量も6.2 wt.%に達した.水素吸蔵特性(第5吸蔵サイクル)粉末の水素吸蔵特性(第100吸蔵サイクル)■■ 摩擦攪拌とボールミルにおける水素吸蔵合金の第5吸蔵サイクル350 ℃, 1 MPa0.511.5時間t(h)第100吸蔵サイクル350 ℃, 1 MPa1020時間t(min)FSP ε =6.2焼鈍ECAPHPTZK60FSP ε=6.2 FSP ε=4.4εvM=7.5HPTεvM=44HPT2.5ZK603040- 36 -推算条件材料ボール直径■■ボール■砕料質量比ボール数■■公転数■■自転数■■バイアル容積砕料の質量■■ミル時間ケース■■■■■■■■■■■ケース■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■ ■■■■■■ ■■■■■■■■■ ■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■ ■■

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