分 く上回る.また■■■■■の方が■■■■■より全体的に高硬さになっており,ばらつきも大きい.■■■以下の下部でも両鋼のばらつきの差は同様であるが,平均硬さは上部よりも■■■■■で■■■■,■■■■■で■■■■■程度小さい.このようにステップ状の硬さ分布となるのは,前述のように焼入れのままの硬質なマルテンサイト組織が,■■点以上の熱影響を受けた上部に限って残るためと推定される.次に後熱処理による硬さの変化に注目すると,■■■■■の上部の硬さのばらつきが小さくなり,平均もやや低下したが依然,調質硬さよりも■■■■■ほど高い.一方,■■■■■の上部の硬さは大幅に低下し,下部を含めた全体の硬さ分布は,基板から ■■未満を除いてほぼ■■■■■± ■の範囲に均一化しつつある.以上のように■■■■■よりも■■■■■の方が,焼戻し相当の局部加熱を加えることで,造形後に硬さを制御しやすいと言える.また,最多の熱影響を受ける第■層(■■■以下)は低硬さを予想したが,いずれの鋼も造形のままの第■層に軟化傾向はなく,熱処理後にはむしろ基板に近いほど硬さが増加する傾向が見られる.混入した■■による析出強化が考えられるが,詳細な理由は不明である.■■■微細組織と炭化物の析出形態今回の■■■■■粉末の■■濃度は■■■■■の■■■■であり,熱影響に対する軟化あるいは硬化挙動が異なるはずである.低■■の熱間工具鋼として■■■■■■■■■■■■(大同特殊鋼)があり,その焼戻温度■硬さ曲線■■が知られている.焼戻し硬さは,温度の上昇にともない■■■■■以下までゆるやかに低下するが,■■■℃から二次硬化して■■■℃焼戻しで■■■■■とほぼ同等になっている.ここで■■の影響を解析するため,表■の■■■■■から■■濃度のみ■■■■とした化学組成(以下■■■)を設定し,炭化物の種類と平衡モル比を熱力学計算によって求めた.結果を図図■■に示す.まず■■■℃以上のγ域で平衡する炭化図図88 SSKKDD6611ののSSiiをを00..11■■ととししたたととききのの 炭炭化化物物のの平平衡衡モモルル分分率率 物は■■(図の表記は■■)のみで,α域の焼戻しで安定な炭化物は■ ■■■,■■■℃以下で■■■が加わる.これら炭化物種の変化は■■■■■と同じであるが,低■■化によりγ■α2相域がやや低温側にシフトし,■■■■量が小さくなることが分かった.図図■■は,計算結果を頼りに,炭化物に注目して電解腐食後の各積層上部(第■層)と下部(第 層)を■■■観察した結果である.造形のままの上部ff■■■ff■■では,いずれも針状のマルテンサイト中に直径■■■μ■ほどの球状粒子がまばらに存在し,■■■分析では■が比較的多く検出された.よって上部では溶着後の冷却中にγ域で■■が析出するが,その後もγ域に加熱されて熱影響が終わるため炭化物が少ないと考えられる.この様子は下部でもほぼ同様であった.後熱処理を施すと,上部では焼戻しされた素地組織にそって板状の析出物が数多く認められるようになる.析出物はff■■■■■■■よりもff■■■■■■■で成長しており,後者が大幅に硬さ低下した要因と思われる.図■から■■■℃の安定炭化物は■■+■ ■■■であるが,形状から見てより析出駆動力の大きい■■■(セメンタイト)と推定する.すなわち■■■■■■■■■■■とも積層上部の硬さ低下は,他の安定炭化物に優先して準安定セメンタイトが析出・成長して固溶炭素量を減少させたためと分かった.また後熱処理で硬さ変化が少なかった下部ff■■■ff■■を見ると,上部とは明らかに形状が違う粒子が析出している.■■■定量分析から粒子中の■■原子比を見積ると最大■■■■■程度で,上部の■■■よりやや高かった.したがって■■鋼の代表的な炭化物である■ ■■■と推定される.■ ■■■は■■とともに二次硬化に寄与する炭化物である.図図99 各各積積層層部部のの硬硬ささ分分布布とと後後熱熱処処理理にによよるる変変化化 (a),(b),(c) SKD61, (d),(e),(f)HTC50 (a) (c) - 99 -(b) (d) (f) (e)
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