FORM TECH REVIEW_vol30
98/116

■ ■5.結び■■4.まとめ■謝■辞■参考文献 シグナルを得ることができた。このことから診断用チップは短時間で検査を終えることができることが確認された。■またマイクロプレート■■■との相関性についても、■■■■の濃度が■■■■■■■■■■■の範囲で化学発光シグナルの増加率に大きな差は認められなかった。■■■■■反応評価(感度試験、正確性試験、同時再現性試験)■感度試験として検体中の対象物質である■■■■を検出する能力を正確に規定することを行った。臨床への橋渡しを実現することを想定して、異なる日に作製された■つの診断チップを用いて、予め濃度既知の複数の管理用検体の液を準備しておき測定を行った。各チップ間での測定値がどの程度一致しているかどうかについて確認を行ったところ、■■■■が■■■■■■■■を管理用検体として測定したときの発光シグナルは■■ ■■■■■■■ff×■■■■、■■■■が■ ■■■■■■を管理用検体として測定を行ったときの発光シグナルは、■■■■■■■■ ■ff×■■■■であり、実験室で行ったマイクロプレート■■■法の結果とほぼ一致した。■正確性試験では、同じ日に作製された■枚のチップについて、同じ濃度既知の管理用検体の液を用いて■回測定を行い、同じデータが得られるかどうかについて検討を行った。この検討は異なる日に作製された■つの診断用チップを用いて進めることで、本法で作製した診断用チップが正確に検査を行えるかどうかについて検討を行う。その結果、■■■■が■■■■■■■■を管理用検体として■回測定したときの発光シグナルは何れも■■ ■■■■■■■ff×■■■■、■■■■が■ ■■■■■■を管理用検体として■回測定を行ったときの発光シグナルは何れも■■■■■■■■ ■ff×■■■■であり、チップ間での誤差は見られなかった。■次に同時再現性試験として、正確性試験で行った試験の■重測定をそれぞれ■回行った。同じように■■■■が■■■■■■■■を管理用検体として測定を行ったときにはすべて■■ ■■■■■■■ff×■■■■であり、■ ■■■■■■を管理用検体として測定を行ったときにはすべて■■■■■■■■ ■ff×■■■■であった。また■■■■の濃度が■■■■■■■■■■■に対する回帰曲線の傾きが■■■■■■■以内であったことから、臨床への応用を目指した診断用チップとして十分な性能を有していることが示された。■レーザ改質と印刷技術を駆使することで、臨床で求められる性能を十分に満たした診断用チップを作製することができた。またレーザ改質を用いることで、マイクロ流路表面を親水性に改質できるだけでなく、抗体溶液を塗布すると流路表面に固定化されて、検体液中の抗原を流路内で補足することを可能とした。感度試験・正確性試験・同時再現性試験では、従来の実験室で専任のスタッフが行うマイクロプレート■■■を用いた測定が 時間以上を要したのに対して、本法は最短 ■分(最長■■■分)で検査結果を得ることができた。そのため本製造法の標準化をはかることで、製造プロセスにおけるレーザ改質技術の優越性と臨床適用への早期導入が期待される。今後の課題は全血検体を用いたときに、血球分離等を行わずにそのままで測定ができるようにするため、血球が破裂しない新たな流路環境を作製することを検討したい。■イスの開発は喫緊の課題であると言える。現在市場にある簡易型の診断用チップは多くが定性法であり、偽陽性・偽陰性の発生頻度が高いと言われている。これに対してマイクロ流路を用いた診断用チップはそのポテンシャルが長年注目されてきたものの、実際に臨床の現場で使用するとなると、機能欠如や、量産化工程に移行する際には性能不足に陥る等、殆ど役に立たないデバイス開発となっているケースが多かった。そこでこれらを解決するため本研究ではドライ工程でレーザ改質により診断用チップを連続的に作製する手法の検討を行った。本研究で検討したノウハウを産業界へ移行するうえでレーザ改質は管理し易く、ロット毎に診断用チップの性能を落とすリスクが少ないということが利点と考えている。また、規制産業である医療診断用のデバイス開発は、直接医療現場から産業課題や技術課題をフィードバックされることが重要であり、現場の研究者や技術者はそれらに応えていくことが望ましい。2020年の新型コロナウイルスのパンデミックで、現在の抗原検査や抗体検査における簡易検査デバイスは検出感度や信頼性が十分でないことが明らかになった。しかしマイクロ流路チップの研究開発が盛んに行われて既に20年以上が経過しているが、未だに精度の低い検査薬や診断法で陽性・陰性判定を行う手法しか持ち合わせていないことを考えると、この分野の技術的なブレイクスルーとして、本助成で進めたレーザ技術を利用した研究開発は今後に大きな可能性を与えるものと考えている。 本研究を遂行するにあたり、終始ご協力をいただきました国立研究開発法人産業技術総合研究所・健康医工学研究部門の田中正人博士、秋田県立大学の合谷賢治博士にはひとかたならぬお世話になり、感謝の意を表します。■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■( ■■■)■■■■ff■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■( ■■■)■■■■ff■■■■■■渕脇雄介・田中正人・藤原貴久・兼田麦穂・山村昌平:■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■ ■( ■■■)■■■■ff■■■■■■■■■■■■■渕脇雄介:紙パルプ技術タイムス■■( ■■■)■■■■■(株)2020年の新型コロナウイルス禍で明らかになったように、現場で早期かつ高感度・簡便に診断できるチップデバ- 96 -

元のページ  ../index.html#98

このブックを見る