図10.スペクトルの繰り返し周波数依存ytisnetni dezilamroNytisnetni dezilamroNit l) arudesupWk( rewop kaeP)sn( no図■■パルス幅とピーク光強度の繰り返し周波数依存性図■■サブパルス構造を有した時間波形由で繰り返し周波数を低下させていくと3kHz まではパルスエネルギーは上昇し、1kHz の時に最大パルスエネルギー約105μJ、パルス幅 ~3ns が得られた。このパルスはサブパルス構造を有しており(図9)、ピーク光強度はエネルギーをパルス幅で割った値とは大きく異なり、約7.5kW と見積もられた。このパルス幅は今までに報告されているQスイッチTmファイバーレーザーと比べて一桁小さな値となっている。パルス幅の繰り返し周波数依存性を見てみると、繰り返し周波数2kHzから急激な短パルス化が進んでいることがわかる。またこのときのスペクトルを調べると、ピーク光強度の増加とともに広帯域光発生が起こっていることが分かった(図10)。これと類似の報告が1µm帯Ybレーザーでされており4)、共振器中での後方ブリルアン散乱による非線形フィードバックが発生することによって短パルス化が進み、その結果非線形光学効果の影響がより顕著に発生し、スペクトルの広帯域化が発生したと推定される。先行研究と異なる点として、本研究では波長は2µm帯であり、特殊は非線形ファイバーを利用せず、AOMによって繰り返し周波数を制御した状態で短パルス化を果たしている。現状の問題点として急激な短パルス化の後にピーク強度、パルス幅の揺らぎが非常に大きくなることがあげられる。これは利得が非線形光学効果の発生する閾値付近となってしまっていることが原因と考えられ、励起出力増加させることにより安定化が可能と考えられる。現在ファイバー端面の破壊により励起高強度が制限されているが、出力鏡としてFiber Bragg Gratingを採用し、端面にはエンドキャップ処理を施すことによって解決可能と考えられる。加工実験を行うためナノ秒発振器に増幅器を追加した。装置構成としては発振器の出力側に取り出し用ファイバーブラッググレーティングを取付、アイソレーターを介してコア径12 µmと25µmのファイバーで増幅を行った(図11)。ファイバーの破壊を防ぐため非線形作用による短パルス化が起きない繰り返し周波数範囲で動作させた。このとき最大パルスエネルギー670µJが繰り返し周波数10kHzで得られた。これを用いてポリアセタールとポリプロピレン(厚さ100µm)について平均出力と加工速度を変えて行った加工実験結果を図12、13にそれぞれ示す。最大加工速度は図■■■ナノ秒増幅器図■ ■ポリアセタール加工痕10010-110-218001900Wavelength (nm)1021011001Repetition frequency of AOM (kHz)1kHz4kHz30kHz20002100220023001001010110010-1al pulse profile at 1 kHz repletion rate Q-switched pulse. (b)Spectra at requency. (Measured in accumulation mode.) - 91 -10010-110-218001900Wavelength (nm)20002200210023001kHz4■ナノ秒増幅器と加工実験4kHz30kHzFig.3. (a) Typical pulse profile at 1 kHz repletion rate Q-switched pulse. (b)Spectra at different AOM frequency. (Measured in accumulation mode.)
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