■■集, 32-1 (2014), 1.■ 謝■辞 ４．まとめと今後の展望■本研究では，摩擦アンカー接合を，陽極酸化処理を施した，板厚1.0mmのアルミニウム合金（A1100）と合金化溶融亜鉛めっき鋼（GA鋼）の２枚重ね継手に適用し，その断面と機械的性質を評価した．その結果，陽極酸化処理を施したA1100とGA鋼の摩擦アンカー接合では，A5052とGA鋼の摩擦アンカー接合継手に比し鋼突起の高さ及び形状が改善され，金属間化合物の生成が抑制された．これによって，特に十字引張強度の大幅な低減を一定程度抑制することが可能であることが分かった．これらの結果から，GA鋼とアルミニウム合金の間に10µm程度の薄いインサート材が存在するだけでも，GA鋼とアルミニウム合金の摩擦アンカー接合継手の強度向上に効果があることが明らかとなった．今後はこの知見をもとに実用レベルで適用できる手法を検討していく所存である．加えて，最近，摩擦アンカー接合を応用することで金属と樹脂を接合できる技術を考案しており16)，金属同士の異材接合以外に，金属とCFRP等樹脂の異材接合技術の開発も進めている． また，耐久性の高い摩擦アンカー接合ツール用窒化珪素を開発することができたが，被接合材は軟鋼（SPCC）である．一方，現在の自動車製造では大量の高張力鋼が使用されている．したがって，現在も高張力鋼や超高張力鋼等にも適用できるツール用窒化珪素の開発を引き続き行っている． ■本研究は公益財団法人天田財団一般研究開発助成■及び■大阪大学接合科学研究所共同研究員制度を利用して行われたものであり，ここに深く感謝の意を表します．■また，研究の推進に当たって適切なご指導を下さいました大阪大学接合科学研究所・藤井英俊教授及び産業技術総合研究所製造技術研究部門・村上敬主任研究員にこの場を借りて感謝いたします．■参考文献■1) 中西栄三郎：溶接学会論文集, 23-1 (2005), 151. 2) 藤本光生：軽金属溶接, 47-11 (2009), 12. ■ 3) 松村吉修, 三崎利次, 吉田智美, 近藤崇敬, 佐久間淳夫, 前田正幸, 吉原靖昌, 福本幸司, 杉浦裕, 奥村明敏：三菱自動車テクニカルレビュー, 18 (2006), 69.■ 4) 庄司庸平, 高瀬健治, 玄道俊行, 垰邦彦, 森川賢一, 5) 畑恒久，朝見明彦，松本恵介，平山貴邦，宮原哲也，大浜彰介，佐山満，小林努，矢羽々隆憲：溶接学会全国大会講演概要, 93 (2013), 40.■ 6) 大石郁, 坂村勝, 竹保義博: 日本国特許第5854451号 (2015)■■■7) 大石郁, 坂村勝, 大田耕平, 藤井英俊：溶接学会論文8) 坂村勝, 大石郁, 大田耕平, 竹保義博, 水成重順, 藤9) 坂村勝, 大石郁, 大田耕平, 竹保義博, 水成重順, 藤10) 坂村勝, 大石郁, 大田耕平, 竹保義博, 水成重順, 藤11) T. Miyazawa, Y. Iwamoto, T. Maruko and H. Fujii: Development of Ir based tool for friction stir welding of high temperature materials, Science and Technology of Welding and Joining, 16-2 (2011), 188. 12) 薄田真一, 三宅将弘, 佐藤裕, 粉川博之, 大森俊洋, 石田清仁, 今野晋也, 朴勝煥, 杉本一等, 平野聡：溶接学会全国大会講演概要, 95 (2014), 18. 13) 佐藤裕, 薄田真一, 粉川博之, 山崎繁一, 辻あゆ里, 上西昇, 池ヶ谷明彦, 森口秀樹, 石塚浩：溶接学会全国大会講演概要, 96 (2015), 60. 14) 宮崎博香, 内海慶春, 津田圭一：SEIテクニカルレビ15) 大橋良司，内海慶春，泰山正則：溶接技術, 64-7 (2016), 48. 16) 松葉朗, 坂村勝, 竹保義博: 日本国特許第6977996号 (2021)野口竜弘：マツダ技報, 24 (2006), 90.■ 井英俊：軽金属溶接, 52-12 (2014), 453.■ 井英俊：溶接学会論文集, 33-2 (2015), 187.■ 井英俊：溶接学会論文集, 34-1 (2016), 8. ュー, 187 (2015), 70. - 30 -
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