FORM TECH REVIEWvol29
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表2■決定した温度別材料パラメータ値 ℎ0 𝜏𝜏∞ 𝜏𝜏0 ■ 図8■圧延加工解析に用いるマクロひずみ履歴 ]aPM[ sserts eurT 0 0054.543.532.521.510.50eulavdrofknaL■ 図9■350°Cでの単軸引張試験結果;(a) 真応力-対数 100°C 200°C 300°C 温度 すべり系 底面 柱面 錐面-2 引張双晶 室温 底面 柱面 錐面-2 引張双晶 底面 柱面 錐面-2 引張双晶 底面 柱面 錐面-2 引張双晶 ■■5.熱間圧延加工解析による集合組織の発達予測 ■■■■熱間圧延加工解析条件 ■一般的なMg系合金板の熱間圧延工程を仮定し,本解析システムにより,鋳造板から8パスの圧延工程における集合組織の発達過程について検証する.圧延条件は,加工温度350°C,圧延ロール直径125 mmを用いた対称圧延とし,初期板厚3.15 mmから1.0 mmまで8パスの加工を想定する.1パスごとの圧下率を10%とする. 上記圧延条件を解析モデルとし,Orowanの圧延理論を用いて1パスごとに算出されたマクロひずみ履歴を本解析システムに与える.鋳造板におけるランダムな初期集合組織を仮定し,1パスごとに集合組織情報のみを更新することで圧延パスごとの集合組織の発達を予測する.Orowanの圧延理論では,上下圧延ロールと接触する板材上部表面から下部表面までの任意の板厚方向位置において,圧延加工時の変形過程に伴うひずみ履歴を算出することが可能である.本解析では板厚方向の中心部を解析対象とすることから,せん断ひずみ成分は算出されない. Orowanの圧延理論により算出された本解析システムに与えるマクロひずみ履歴を図8に示す. ■■ ■熱間圧延加工解析に用いる材料パラメータ値同定 ■試験温度350°Cでの単軸引張試験による真応力-対数ひずみ関係及びr値-対数塑性ひずみ関係に対して,本解析システムをもとに同定した結果を図9(a) (b)にそれぞれ示す.同様に,単軸圧縮試験による真応力-対数ひ/MPa 15 110 145 48 15 100 135 48 15 60 63 48 15 35 30 48 /MPa - 250 210 - - 200 220 - - 76 80 - - 51 45 - /MPa 25 1800 1200 150 25 1800 1500 150 25 2000 2000 150 25 3500 3000 150 ずみ関係を同定した結果を図10に示す.なお,板材の単軸圧縮試験は文献11) 12)の手法を用いており,試験片形状は荷重負荷方向(RD方向)10 mm,荷重負荷直角方向(TD方向)10 mm,板厚方向4 mm(接着材で供試材を板厚方向に2枚積層)の積層試験片を用いた. 単軸引張(図5(a))及び圧縮試験(図6)における真応力-対数ひずみ関係は加工硬化をほとんど示さない.単軸引張試験でのr値の変化(図5(b))は,概ね1の値を保つことから,板材が等方的に変形していくことがわかる.同定した材料パラメータ値を表3に示す. ■ 35030025020015010050(a)(b)Uniform plasticdeformationNon-uniform plastic deformationひずみ関係,(b) r値-対数塑性ひずみ関係. 0.020.040.060.080.10.120.140.16Logarithmic strainExperiment_350°CSimulation0.020.040.060.080.10.120.140.16Logarithmic plastic strain350°C_1350°C_2350°C_3Simulation- 57 -

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