■■■Ⅰ ■■Ⅰホウケイ酸ガラス始端初期き裂レーザ走査方向始端■■ff■■ 終端部近傍■■■図■■始端部および終端部近傍の割断面■力場を形成する十分な入熱が得られず,き裂の進展が停止する.終端部近傍の■■波は,き裂進展が停止した後に出力されており,ガラスの冷却に伴う自爆作用や曲げモーメントが作用したことによるき裂進展などが考えられる. ■■■ ■積層ウエハ割断時の■■出力波形■■半導体レーザを用いて積層ウエハを割断したときに得られた■■出力波形例を図■に示す.■■波は,試料始端部からのレーザ走査にともなって出力され,始端部近傍では出力間隔が次第に短くなった.そして,図中Ⅰで示す大きな■■出力が得られた後は,振幅の増減を繰り返しながらほぼ一定間隔で■■波が出力された.一方,終端部近傍では,■■波の出力間隔が次第に長くなりながら出力が小さくなった.前述したように,ホウケイ酸ガラス単層では,■■■■図■■積層ウエハ割断時の■■出力波形■ff■■ 始端部■レーザ走査方向シリコン■■ ■■■ホウケイ酸ガラスシリコン■■ ■■■レーザ走査方向試料中央部で■■波が出力されなかった.したがって,積層ウエハ割断時に得られた■■波は,シリコン内部のき裂進展方向であるff■■■■■面にき裂が進展した時に出力されたと考えられる.■■■■■■積層ウエハ割断面の観察■■図■は,積層ウエハ割断面の始端部および終端部を光学顕微鏡で観察した結果である.図■ff■■に示すように,始端部近傍にはシリコン内部のみでき裂が進展する領域が存在し,その後,き裂がガラス内部にも進展した.図■中のⅠで示した大きな■■出力は,ガラス内部にき裂が進展し始めた位置であった.■■割断初期のシリコン内部でのき裂進展は,各材料に対するレーザの吸収特性に起因していると考えられる.ガラス上方から照射されたレーザは,ガラス内部を透過してシリコン上面まで到達し,境界部から吸収されることとなる.そのため,シリコン上面が熱源となり,き裂進展に必要な十分な応力場が得られ,シリコン内部のみでき裂が進展したと考えられる.シリコン上面で生じた熱はガラス側にも伝導するが,表■で示したようにホウケイ酸ガラスの熱伝導率は著しく小さい.そのため,割断初期ではガラス内部にき裂が進展するための十分な応力場が得られなかったと考えられる.しかしながら,ガラス内部に対してもき裂が進展すると,レーザ照射による直接的なシリコンの加熱と,シリコンの加熱に伴うガラスへの熱伝導により,積層ウエハ全体にき裂が進展できる応力場が形成され,安定したき裂進展が得られたと考えられる.■■一方,図■ff■■は積層ウエハ終端部近傍を観察した結果である.始端部と同様に,シリコン内部のみでき裂が進展する領域が存在した.これもやはりレーザ照射で生じた試料内部の応力場に起因していると考えられる.半導体レーザの走査方向に対する長径は■■■■■■である.そのため,始端から■■■■■■■の位置を過ぎると,試料への入熱量が次第に少なくなる.ガラス内部でき裂進展が停止した位置とほぼ同じであり,十分な応力場が形成されなかったことが要因と考えられる.しかしながら,シリコン内部では少ない入熱量でき裂が進展することから,ガラスのき裂進展が停止した後もシリコン内部でき裂が進展した.これらの結果から,試料内部に形成される応力場は試料の熱伝導率に大きく影響を受けることが示唆される.■積層ウエハレーザ出力■■■■■■レーザ走査速度: ■■■■■終端- 96 -
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