22E21E12RarFrFdFa削削除除ししなないいででくくだだささいい塑性加工における金型と被加工材の間の摩擦は歩留りや仕上げ品質に関わる重要な要素であり,例えば深絞り加工ではしわ押さえの摩擦力を部位毎に変えたり■),制御を加えたりする試みがなされ ■,さらにプレス金型の一部分に微細な加工を作製し,摩擦係数を変化させることで鋼板の変形を制御する方法が考えられた■■.ますます多様化する要求に応えるため,摩擦制御の多様な選択肢を用意することは重要と考えられる.機構のしゅう動部にオイルポケットを設けて潤滑性を良好にするという要求もあれば,逆に摩擦係数を上げたいという要求もある.著者らはこれまで風呂床に凹凸構造を設けることで摩擦係数を増し,濡れてもすべりにくい安全な床を検討し■■,また,マイクロ溝を設けることで■■ 程度の摩擦方向性を付与できることを示してきた■■.一方で微粒子を自己整列させて転写・固定化する方法も検討してきており,これらを組合せることで摩擦の方向性付与を含むパターニングが可能になると考えられる.鉄道の車輪とレールの間に砂粒を介在させて摩擦を調整するのと同様に,接触する 面の状態は元のままで摩擦係数を調整したり方向性を付与したりすることができれば,塑性加工等における摩擦パターン作製にも適用できると考えられる. 平面間の固体摩擦力は凝着,掘起こし,凹凸の乗越えなど複数のメカニズムの成分の和によって表される(図■).凝着は高い接触面圧によって 面が一体化してしまう現象であり,これをせん断破壊する際の仕事が摩擦仕事と捉えられる.掘起しは片方の材質が他方より硬い場合に柔らかい材料を■■■■■■■(鋤く)する際に起こるもので,塑性変形分が摩擦仕事となる.乗越しとは粗さを有する表面がすべる際に粗さを乗り越えるために必要な仕事が摩擦仕事となる.微小球と平面の接触状態は面圧で変化し,摩擦力を変化させる.微小球の集合構造と平面の摩擦はそのパターンの影響を強く受けると考えられるものの,そのモデル化と方向性付与はこれまで十分に検討されていない.そこで,本研究では,ff■■■乗越え摩擦のみに着目したモデル化を行うとともに,ff ■■その検証と方向性付与の検討を行うことを目的とする.写写真真位位置置■1.まえがき*首都大学東京 システムデザイン学部 教授2.力学モデル凝着項掘起し項乗越え項RW'3E2WR3n2W’外力F’ff■■ff ■N. Moronuki摩擦力F図 のような球と弾性材が接触する状態のモデルにより,球と平面における乗越え説による摩擦の変化を検討する.乗越え項を他の因子よりも支配的にするため,ヤング率が大きく異なる組合せの接触を想定し,微小球を鋼球,弾性材をゴムとした.乗越え説では局所的な接触角度が摩擦係数に影響し,式ff■■のようなモデル式を考える.このとき,接触半径■は式ff ■に示す■■■■■の接触理論をもとに求める.ここで,鋼球のヤング率:■■■■ ■■■■■■,鋼球のポアソン比:■■■■■■,ゴムのヤング率:■ ■■■■■■■■,ゴムのポアソン比: ■■■■■,■’:鋼球■個当たりにかかる荷重,■:全体にかかる荷重,■:鋼球の個数とする.弾性材料荷重W図■摩擦のメカニズムしゅう動方向鋼球図 乗り越え説モデル++…R2aa33112xRaF =tan- 55 -自己整列微粒子を用いた摩擦パターニング諸貫 信行*諸貫信行自己整列微粒子を用いた摩擦パターニングReview
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