図10種々の粒子を投射材に用いた斜投射FPPにより形成されたうね状構造の図11うね状構造のピッチと高さの計測結果図12濡れ性試験機外観図13は図10に示した各表面において測定された接触角を整理したものである.図中の破線は,研磨面で測定されm,さ高のねう086420明らかとなった.また,斜投射FPPに用いる投射材の選定に応じて,うねの寸法,ひいてはうねの表面性状も変化することが見出された.■■■うね状構造を有する表面の濡れ性前節で作製した試験片の一部に対して,表面の純水に対する接触角を測定することで,濡れ性を評価した.図12が接触角の測定に用いた装置であり,上下動するシリンジの先端より吐出した純水2μlを試験片表面の定点に静置し,予めその場所に合焦するよう位置決めされたマイクロスコープにより液滴を観察し,接触角測定を行うことができる.試験は室温,大気中で行った.鋼粒子ガラス粒子ホワイトアルミナ粒子の投射によって形成されたうねは,鋼粒子の表面性状が転写されてできたと考えられる細かな凹凸に覆われており,またうねの頂部にはバリの生成を伴っている.すなわち,これらの表面は,サブミリスケールの凹凸(うね状の周期構造)と,マイクロ~サブマイクロスケールのごく微細な凹凸が重畳して,いわば階層的なテクスチャが形成されている.これに対し,ガラス粒子の投射によって形成されたうねの表面は,うろこ状の塑性変形痕が認められるものの,その表面は滑らかな様相を呈している.図7に示したとおり,ガラスビーズの表面は極めて滑沢となっていて,これがうねの表面へ転写されたものと考察される.以上の結果より,うねの生成はある特定の材料においてのみ生じるわけではなく各種の金属材料に生じることが121050WA#1000100150200光学顕微鏡観察結果(OM)および走査型電子顕微鏡観察結果(SEM)うねのピッチ,mSteel70mGB#200Steel50mWA#360GB#40GB#40250- 52 -
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