FORM TECH REVIEWvol28
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𝑝𝑝𝑎𝑎=𝑝𝑝𝑟𝑟+(1−)𝑝𝑝𝑙𝑙 (5)したがって,平均摩擦係数𝜇𝜇は,式(■)のようになる.𝜇𝜇=𝜏𝜏𝑎𝑎𝑝𝑝𝑎𝑎=𝜏𝜏𝑟𝑟+(1−)𝜏𝜏𝑙𝑙(6)𝑝𝑝𝑟𝑟+(1−)𝑝𝑝𝑙𝑙𝑝𝑝𝑙𝑙=0,潤滑油のせん断応力𝜏𝜏𝑙𝑙=0,この場合,式(■)は𝜇𝜇=𝜏𝜏𝑟𝑟𝑝𝑝𝑟𝑟=𝜇𝜇𝑟𝑟平均面圧の増加に伴い,密閉プールが出現し,𝑝𝑝𝑙𝑙>0,𝜏𝜏𝑙𝑙≥0となり,平均摩擦係数𝜇𝜇は𝑝𝑝𝑙𝑙の関数となり,𝜇𝜇𝑟𝑟よりもした場合の摩擦挙動13)と表される.αは真実接触率である.同様に平均面圧paは真実接触部の圧力prと潤滑油の平均圧力plを用いて,式ff■■のように算出される.潤滑油が被加工材表面と工具表面との隙間から流出でき,開放プールしか存在しなければ,潤滑油の平均圧力式(■)になる.小さい値をとる.図■■潤滑油を用いた場合の接触モデル■ ■■■ 摩擦挙動図■ は,図■のドライ摩擦試験に用いたダル仕上げ冷延鋼板(■■■■)にパラフィン系鉱油■■■■(40℃における動粘度■■■■■ ■■)を塗付した場合の側方引張形摩擦試験の結果である■■■.図中の■■は被加工材の降伏応力で■■■■■■■である.平均面圧が■■■𝑌𝑌𝜀𝜀=0.08以下と低い場合,潤滑油■■■■態のそれとほぼ同一である.平均面圧ff■■■■■■■■𝑌𝑌𝜀𝜀=0.08に平均面圧が𝑌𝑌𝜀𝜀=0.08以上では,摩擦応力は面圧の増加に伴による潤滑効果はほとんど現れずに摩擦挙動はドライ状おいて平均面圧の増加に伴い,摩擦応力が減少していく.い再び線形に増加している.なお,この摩擦挙動は複数の研究グループによって確認されている■■■.図■■に側方引張形摩擦試験における平均面圧と平均摩擦せん断応力との関係に及ぼす側方引張応力σ■の影響を示す■■■.側方引張応力を変更することによって,被加工材バルクが弾性状態から塑性状態に移り変わる平均面圧が変化するが,側方引張応力は平均面圧と平均摩擦せん断応力の関係に影響を与えないようである.■図■ 冷間圧延鋼板(SPCC)に潤滑油P100を塗付■■図■■摩擦挙動に及ぼす側方引張応力の影響■■■■■■潤滑油の圧力の算出法図■ にみられるように,潤滑油P100を用いてもpa/Y■■■■■では平均摩擦せん断応力はドライ条件下と同一の値を示す.図■に示すようにドライ条件下では,クーロン則は臨界面圧pcrまで成立し,臨界面圧pcrにおいて真実接触率はほぼ100%となる.本実験条件において臨界面圧における摩擦せん断応力crは0.56kであり,潤滑油のせん断応力lを無視すれば,平均摩擦せん断応力aを用いて,真実接触率𝛼𝛼は式(■)で算出される.𝛼𝛼=𝜏𝜏𝑎𝑎𝜏𝜏𝑐𝑐𝑟𝑟=𝜏𝜏𝑎𝑎0.56𝑘𝑘(8)図■■に示すように,真実接触率𝛼𝛼はpa/Y■■■■■で最大値を示したのち減少に転じている.真実接触率𝛼𝛼の最大値は0.23程度で,光学顕微鏡を用いて計測された摩擦試る13).率𝛼𝛼の算出値を式(■)に代入すれば,潤滑油の平均圧力pl化を示す.潤滑油の平均圧力plはpa/Y=0.5から増加起こし,図12に見られる平均摩擦せん断応力の減少をも験後の表面の平坦化率よりはかなり小さな値となってい真実接触部の圧力prは臨界面圧pcrに等しく,真実接触を算出することができる.図■■に平均面圧の増加に伴う潤滑油の平均圧力plの変し始め,それ以降では平均面圧の増加に伴い,ほぼ線形に増加している.潤滑油の平均圧力plの増加は真実接触率の減少を引き- 43 -(7)

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