FORM TECH REVIEWvol28
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図8■内面しごき試験後の試験片内面の傷の発生位置よび周方向に焼付き傷の占める割合 図7■内面しごき試験における荷重と表面損傷程度 ■ ■ IGAHK00 IGAHKIGAHK0■ v=30 mm/sR=12%v=230 mm/sR=12%16%21%S1102021 %304020mmの荷重/kN潤滑油一部擦過傷焼付き25-50%No pick-up傷なしPick-up焼付き0 5 10 15 20s=20 mm の荷重/kN軽度擦傷重かじり同じ潤滑油について高速(230 mm・s-1)■の試験結果を図6 (b) に示す.しごき開始直後約1 mmまでの荷重は,いずれも,低速試験の時より低い.しごき速度の増加に伴い,潤滑油が引き込まれやすくなった(くさび効果)ためと考えられる. ■Aの荷重は低速試験の荷重より低く,定常値を示し,試験片には軽く傷が付く程度で,潤滑良好であった.Kでは低速よりも荷重は高く,試験片表面にも深い傷が数本生じた.VG200では,ストロークが増加すると,荷重は増加し,s > 15 mmで重かじりも発生していた. ■他の潤滑油における荷重や試験片内面傷の程度を図7 に示す.ここでは低速v =30から高速v =230 mm・s-1 への変化に対するs =20 mmでの荷重の増減を比較し,併せて試験内面の傷の程度も分類した. ■パラフィン系鉱油で,低速試験では高粘度油ほど荷重は高く,流体の抵抗が荷重に反映したと考えられる.しかし高速試験では,低粘度油の荷重が高く,試験片の表面には重かじりも観察された.重かじりの発生は,低粘度の鉱油ほどストローク初期から始まっている.高速では低粘度ほど油膜が破断しやすいと言える.無添加鉱油以外の潤滑油の荷重は,無添加鉱油より低く,高速でも重かじりは発生していない. ■■ 傷なし焼付き0-25%75%以上焼付きむしれ傷破断焼付き50-75%重度むしれストローク試験速度mm・s-1潤滑油30230302303023030230302303023030230S1VG200L/mmR102012 %3040102016 %103040SUS304LR=12%S1VG460VG200VG100しごき速度/mm・s-1302303023030230302303023030230302303023030230全面擦過傷試験片先端からの位置/mmVG2001520Light pick-upGalling0 10 20 30 40- 13 -

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