Nk/Nk/00図6 (a)■しごき荷重-ストローク30 mm・s-1低速試験図4ステンレス管内面しごき試験機φ9.997-φ9.997-φ9.997-φ9.999φ9.999φ9.99900図6 (b)しごき荷重-ストローク230 mm・s-1高速試験図5内面しごき試験の原理図4に製作した内面しごき試験機の概観を示す.油圧とアキュムレータと組合せ,パンチ押込み速度は30,230 mm/s,荷重容量は約200 kNで,単発試験である.図5に本試験の原理を示す.ホルダーに入れた試験片内面を鋼球でしごき板厚を減少させる.ホルダー内径は11.67, 11.81, 11.90 mmとし,直径9.998と10.317 mmの鋼球5AK5KA重荷きごし重荷きごしR=12 %R=12 %しごき速度しごき速度しごき速度30mm/s30mm/s30mm/s230 mm/s230 mm/s230 mm/sパンチパンチパンチ試験片試験片試験片SUS304LSUS304LSUS304L外径11.66外径11.66外径11.66内径9.70内径9.70内径9.70450HV450HV450HV板厚減少率板厚減少率板厚減少率2015102015101020R=12 %, 230 mm・s-11020ストローク/mmストローク/mmVG200R=12 %, 30 mm・s-13040VG2003040表面に出始めた個数を,焼付き限界個数としている.硫黄SのX線強度比が高いものほど,焼付き限界個数が多い傾向がある.加工中の反応だけでなく,加工後にも反応が進んだ結果も含まれているが,ステンレス鋼に対する,ある加工条件での化学的な反応活性と対応していると考えられる.今回の供試油には多くのS分が含まれているため,ここでは優先的にSのX強度比を分析したが,他の添加剤のX強度比については後で示す. ■■ステンレス鋼しごき加工を模したラボ試験■■実機評価は確実であるが,これを潤滑油の開発初期段階から利用することは,時間と経済の両面から無駄が多すぎる.しかも潤滑油の性能評価の指標も取りにくい.そこでラボ試験できる評価装置を製作した.鋼球鋼球鋼球ホルダーホルダーホルダーコンテナーコンテナーコンテナーカウンターパンチカウンターパンチカウンターパンチと組合せ,しごき率を12, 16, 21 %とした.鋼球はSUJ2(焼入れ・焼戻し)で,軸受け用の鋼球である.試験片は多段深絞り・しごき成形品を利用した.その内面粗さは約3 m Rz, 外径11.66 mm,内径9.70 mm,肉厚差2m以内の精度である.また硬さは約450HVで,軸方向に一様である.試験片の内面に供試潤滑油を塗付し,外面には牛脂を塗付した.供試潤滑油に粘度の異なるパラフィン系鉱油VG100, VG200, VG460,実機試験でも供試したA, G, H, I, K, S1を用いた.ボール押込みストロークに対する荷重を荷重計で測定した. ■■内面しごき試験の結果図6 (a)は,しごき荷重-ストローク線図は30 mm・s-1の低速試験の一例である.塩素系Aはストローク初期に荷重が最大で,その後少し減ってから一定か緩やかに減少する.硫黄系KはAより低い荷重を示し,変化の様子はAと同じように緩やかに減少する.無添加の鉱油VG200では,ストローク初期はKと同じくらいの荷重で,ストロークs> 10 mmで荷重が25%ほど増加している.いずれの試験片も軽い擦り傷が見られた.試験試験主要部主要部油圧シリンダー油圧シリンダーアキュムレータアキュムレータ制御盤制御盤- 12 -
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