度角形変ºδ4.まとめアスペクト比謝辞参考文献がわかった.以上のように,熱変形とビード形状の間には相互関係があり,アスペクト比によってその関係性をある程度整理できることがわかる.したがって,試料厚さごとのアスペクト比を理解することで,金属薄板での微細レーザ溶接において熱変形を微小に抑えた接合継手が得られると考えられる.図■■異なる試料厚さにおける試料の変形角度と試料の変形角度と溶接ビードアスペクト比の関係本検討で得られた主な結論は以下のとおりである.1)ステンレス箔に対してビーム直径の小さい方が低入熱で広い条件下にて溶接を行い,レーザ光照射開始点より良好な溶接ビードを形成できた.2)試料の変形角度を微小にできる溶接モードおよび溶接ビード形状は試料厚さによって異なるものの,溶1)舟田義則,阿部信行:半導体レーザの直接加工による超薄板ステンレス鋼の重ね溶接,先端加工学会誌, 25,1 (2007) 45.2)T. Kramer, A. Olowinsky and F. Durand: SHADOW –A New Welding Technique, Proceedings of SPIE 4637, (2002) 545.3)D. Radaj : Heat Effects of Welding, Springer-Verlag, (1992), pp.1, 9-11, 14, 149.4)Y. Okamoto, S. Matsuoka, M. I. S. Ismail and A. Okada : Thermal Deformation in Micro-welding of Thin Stainless Steel Sheet by Single-mode Fiber Laser Proceedings of 10th International Conference on Progress of Machining Technology, (2012) pp.199-202.接ビードのアスペクト比の変化形態に着目することで試料の変形角度極小化の可能性が示された.3)微細スポットでは溶接深さをエネルギー密度で制御でき,若干のギャップが存在しても 枚のステンレス箔を重ね溶接することが可能であった.本研究の一部は,公益財団法人天田財団からの一般研究助成により実施した研究に基づいていることを付記するとともに,同財団に感謝いたします.また,本研究を遂行するにあたり,多大なるご支援を頂いたフラウンホーファー・レーザ技術研究所■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■と大阪大学名誉教授宮本勇先生に謝意を表する.そして,本研究を遂行するにあたり尽力頂いた岡山大学特殊加工学研究室に所属した学生の皆様に感謝いたします.- 72 -
元のページ ../index.html#74