■6.おわりに■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 走査方向ガラス箔■■■ ■球面形状加工■■ガラス箔はレーザ吸収剤の塗布面に凹となるように屈曲した.またレーザ走査軌跡に沿って屈曲することから,ガラス箔をもっと自在に3次元成形加工できるのではないかと考えた.そこで図図1111に示すようにガラス箔の1点を円の中心とし,その円周からこの中心に向けてレーザを走査させた.円周上の走査開始点は次第にずらして行き,1周回転させて円の面積を全て塗りつぶすようにした.条件は出力■■■ ■でこれを 周,次に■■■■■で同様に 周,最後に ■ ■■で 周照射を行った.走査速度はいずれも ■■■■■■■,円の半径は■■■■■である.なお,本加工では,ガラス裏面にレーザ吸収剤を■■■■厚で塗布し,レーザがガラスを透過し,裏面に対して凹形状に変形するように促した.図図1122に加工面形状の測定結果を示す.これにより,裏面が凹で曲率半径■■■~■■■の球面形状の創成が可能となった.ただし,この曲面加工では曲率半径をさらに小さくしようとすると,ガラス箔が2枚に剥離してしまった.■この剥離現象のメカニズムを考えてみる.まず,急加熱によってレーザ吸収面では圧縮応力が生じ,塑性変形による盛り上がりが形成される.さらに冷却時には熱収縮が生じて塑性変形分だけ屈曲が余計に生じ,レーザ吸収面では凹形状に屈曲する.このとき,レーザ吸収剤を塗布した面が屈曲しても裏面で温度上昇が不十分であったならば,十分に軟化していないため,この屈曲に反発するガラス内部での引張応力によってガラス箔は2枚に剥離してしまうことが考えられる.よって,剥離せずに曲率半径の小さな曲面形状加工を行うには,レーザ照射面に対してその裏面の温度管理が重要であると思われる.■図11■ガラス箔の曲面加工方法■謝■辞■参考文献 ■そこでガラス箔の表裏に膜厚を変えてレーザ吸収剤を塗布し,伝熱では不十分な裏面温度上昇をレーザ吸収で直接支援することを検討した.ここでは屈曲によって凸面となるレーザ照射面側に対しても軟化を支援するためのレーザ吸収剤を僅かに塗布することにした.レーザ照射実験の結果を図図1133に示す.これにより,ガラス箔の剥離もなく曲率半径を■~ ■■程度まで小さくすることが可能になった.■本研究では,まずガラスファイバについて成形加工実験を行い,■■■による屈曲加工が可能であることを明らかにした■その後■■μ■厚のガラス箔に対し,レーザ微細成形加工を試み,精度良く屈曲加工が可能であること,レーザの透過性を利用した裏面の屈曲加工にも成功した■これを用いて曲面加工も可能であることを示すことができた■■■本研究は,公益財団法人天田財団からの一般研究助成により実施した研究に基づいていることを付記するとともに,同財団に感謝いたします. ■■■難波義治・片山卓也:精密工学会誌,■■■■ff■■■■■,■■■■.■ ■上田隆司・山田啓司・及川志郎・細川■晃:精密工学会誌,■■■ ff ■■■■,■■■.■■■千徳英介・上田隆司・山田啓司・細川■晃・田中隆太郎: ■■■年度精密工学会春季大会学術講演会論文集,■ ■.■図12■裏面のみに吸収剤を塗った試料での加工結果■図13■表面にも薄く吸収剤を塗った試料での加工結果■- 67 - ■■ ■■1.5mm
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