FORM TECH REVIEWvol27
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擦摩大小 ]0 ∆量加増さ長軸 図21 β = 20%, Ff = 300 kNにおける最終直径拡大率と軸[ lmm 1.あとがき 動なしでは,フランジ部の摩擦が大きく,軸方向への材料流動が大きくなっている.荷重振動によって摩擦が低減され,材料が半径方向に拡がりやすくなった. 長さ増加量におよぼす除荷率の影響 薄板の圧縮加工において荷重を低減する荷重振動圧縮加工法を開発し,アルミニウム合金板の荷重振動圧縮を行い,荷重振動ありとなしの結果を比較した.また,有限要素シミュレーションと腐食液を用いた潤滑剤が侵入する部分の測定を行った.加えて,サーボプレスにおいてもその効果を確認し,ステンレス合金板の段差成形,軸部品へのフランジ成形への応用を検討した.得られた知見を以下に示す. 1) 低サイクルの振動圧縮加工では,加工中の摩擦を小さくすることができ,加工荷重を大幅に低減できた. 抑制した. の摩擦は低減され素材は半径方向に拡がりやすくなり,素材が軸部分に押戻される量が低減た. 本研究の一部は,公益財団法人天田財団(当時:天田金属加工機械技術振興財団)による平成21年度研究助成金(AF-2009010)によるものであり,同財団に感謝いたします.また,研究に協力した当時豊橋技術科学大学院生の中村彰宏氏,堀亜由美氏に感謝します. 金型摩擦1) 中野隆志・芦原和男・石永信行・井村隆昭・外山泰治:2) 中野隆志:塑性と加工, 42-484 (2001), 388-392. 3) K. Osakada, K. Mori, T. Altan, P. Groche: CIRP Annals – Manufacturing Technology 60-2(2011), 651–672. 4) 菅沼俊治: 塑性と加工 49-565(2008), 118-122. 5) 玉井良清 他:塑性と加工 51-592(2010), 450-454. 6) R. Matsumoto, S. Sawa, H. Utsunomiya, K. Osakada: CIRP Annals - Manufacturing Technology,60-1(2011), 315-318. 7) 前野智美・小坂田宏造・森謙一郎: 塑性と加工,50-585 (2009), 951-955. 8) T. Maeno, K. Mori, A. Hori: Journal of Materials Processing Technology, 214-7 (2014), 1379-1387. 9) 前野智美・中村彰宏・森謙一郎・小坂田宏造:第602) 荷重振動において素材と金型の弾性変形の差によって素材周辺部に小さな隙間を形成させて,自動的に再潤滑を行った. 3) 板の圧縮において,位置制御のサーボプレスを用いたに実加工に近い成形速度においても自動再潤滑による荷重低減が得られることを確認した. 4) ステンレス合金板の段差成形において,ひけの発生を5) フランジ成形において,荷重振動によってフランジ部0.70.60.5α=0%0.40.30.20.1α= 100 %, β = 20 %30601020直径増加量rd[%]5040謝 辞 塑性と加工, 47-551 (2006), 1146-1150. 回塑性加工連合講演会, (2009), 97-98. 参考文献 - 28 -

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