FORM TECH REVIEWvol27
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4. 結 言 謝 辞 参考文献: 分かる.本研究では板鍛造による段付け実験を行い,以下の知見を得た. 1) パルスモーションにおいて,特に荷重が完全に抜けて一度の変形量が小さい場合に,より大きな荷重低減が生じた. 2) パルスモーションにおいて,他のモーションと比べて幅方向に対して長手方向に伸びる割合が大きくなった. 「サーボプレス利用技術の高度化研究委員会」で進められていたサーボ機構を塑性加工に有効に利用するための各種モーションによる素材変形や摩擦特性の評価やそのメカニズムのモデル化やシミュレーション解析に関する研究開発の中で,本研究では,可変速度による板材の摺動摩擦試験,薄材の成形性に及ぼすモーション制御の効果,及びパルスモーション適用板鍛造での材料変形特性評価について実施した.実プレス加工条件に即した各種圧力および摺動速度における摩擦特性を実験的に求めた.薄材の成形限界特性を中島法に基づいて求め,ステップモーションや超音波円了との複合モーションの効果を評価した.また,板材鍛造における各種モーションの効果を実験的,数値シミュレーション的に評価した.このような基礎変形特性からプレス成形応用効果までの実験およびシミュレーション結果が今後サーボプレスの更なる利用技術の発展に寄与するものである. 本研究は天田金属加工機械技術振興財団重点研究開発助成(平成25年度)の支援を受けて行われたものであり,同財団に深甚の謝意を表す. 1) 楊明・西村尚:サーボプレスの高度利用技術とその応用事例,塑性と加工,55-645(2014). 2) 楊明:ITを活用したサーボプレスの国内外の最新技術動向,プレス技術, 53-10(2015),18-21. 3) 日本塑性加工学会・日本金属プレス協会:サーボプレスの利用技術,2011. 4) M. Geiger et al.:CIRP Annals –Manuf. Technol., 2001. 5) H. Yamashita et al.:Honda R&D Technical Rev., 2012. 6) T. Wen et al., Miner.:Metall. and Mater., 2011. 7) 古島ら:第64回塑性加工連合講演会 講演論文集. - 21 -

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