下部において長さ方向および幅方向に伸びが生じた.各モーションの長手方向および幅方向の伸びと最大荷重を表5に示す.被圧下部を図16に示す9箇所で板厚測定した結果,伸びの先端に行くにつれて板厚が減少していることが分かった.図15加工後の試験片表5モーション毎の伸び量図16板厚測定箇所各モーションの最大荷重の測定結果(表5)から,パルスモーションにおいて荷重が小さくなることが分かる.図17にP4の全体図および図18に1回の追込を抜き出した荷重履歴を示す.荷重の振動によって,荷重が抜けきりフラットな部分が生じていることが図19からわかる.この時,パンチ―材料間にすきまが生じ,その際の負圧で液体潤滑材がすきまに流れ込むことで,自動的に再潤滑されたと考えられる.その結果,パルスモーションでは他のモーションに比べて潤滑条件が良くなり荷重が低減したと考えられる.また,P1とP4を比較すると,P4の方が1度の追込量が小さい.そのため,潤滑剤の膜切れが起こりにくくより良好な潤滑条件を保てたので,荷重が小さくなったと考えられる.被圧下部の伸びに関して,パルスモーションでは他のモーションに比べて長手方向に伸びる割合が大きいことが分かる.これは逐次的に圧下していく際に,他のモーションと比べて摩擦条件が良くなり材料が流れやすいことが原因であると考えられる.摩擦条件の差による材料流動の違いをFig. 7に示す.図19は同じステップの結果であるが,摩擦係数が小さい時より長手方向に伸びていることが分かる.被圧下部の伸びに関して,パルスモーションでは他のモーションに比べて長手方向に伸びる割合が大きいことが分かる.これは逐次的に圧下していく際に,他のモーションと比べて摩擦条件が良くなり材料が流れやすいことが原因であると考えられる.摩擦条件の差による材料流動の違いをFig. 7に示す.図20は同じステップの結果であるが,摩擦係数が小さい時より長手方向に伸びていることが図18図17P4における荷重履歴(全体)P4における荷重履歴(追込1回抜出し)図19材料流動の速度ベクトル- 20 -
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