累計助成件数は2,214件となりました」。 「近年、自然科学の分野における日本の地盤沈下が顕著だとの指摘もあり、博士の学位取得者が減少傾向にあると言われております。ご出席の研究者の皆さまもこのような日本の研究開発環境にさまざまな課題や不安を抱えていられるものと拝察します。当財団が目指しているのは『若手研究者を育成すること』『研究成果を産業界に普及啓発し社会実装につなげること』です。この目標の達成に向けて微力ではありますが、貢献するべく助成事業を通じて取り組んでいます」。 「公益法人の使命はより多くの人々の利益に資することです。日本が持続的に発展し、これからも世界で指導的な役割を果たすためには絶えず科学技術のイノベーションを起こす必要があります。研究者の皆さまには当財団のこのような熱い思いも受け取って、研究に取り組んでいただきたい。二番ではなく、常に一番を目指す研究者であってください」と研究者たちに熱いエールを送った。2主催者として研究者たちにエールを送る天田財団・伊藤克英代表理事理事長来賓の挨拶を行う㈱アマダ・山梨貴昭代表取締役社長執行役員来賓の挨拶を行う文部科学省 産業連携推進室・迫田健吉室長「2023年度助成式典」を開催 公益財団法人天田財団は2023年11月25日㈯にAMADA FORUM(神奈川県伊勢原市)で、2023年度の助成金採択者に助成金目録を贈呈する「2023年度助成式典」を開催した。式典には塑性加工分野・レーザプロセッシング分野の助成を受けた研究者、来賓・財団関係者など、149名が参加した。 今回採択された助成は106件、助成総額は2億6,056万円で、このうち「研究開発助成」は86件・2億4,969万円、「国際交流助成」は20件・1,086万円となった。これにより、1987年の財団創立から36年間の累計助成件数は2,214件、累計助成総額は39億7,607万円となり、助成先機関も大学141校、高等専門学校43校、研究機関33機関、学会17学会と多岐にわたっている。若手育成と研究成果の普及啓発を目指す 主催者挨拶では天田財団・伊藤克英代表理事理事長が「金属加工というものづくりを通じて継続して世界の人々の豊かな未来を実現することがアマダグループの責任であると考えています。その想いから天田財団は、金属加工に関する研究開発への助成により産業経済の発展に寄与することを目的として1987年に企業財団として設立し、今年で36年目をむかえます。今年度の助成件数は106件、総額2億6,056万円。設立から1,000名を超える研究者の方に助成させていただき、累計助成金額は39億7,607万円、課題の解決には産官学の連携が必要 続いて来賓の㈱アマダ・山梨貴昭代表取締役社長執行役員が「新型コロナウイルスやインフルエンザなど、健康上のリスクは依然として継続しており、ウクライナ侵攻をはじめとする地政学リスクは中東問題の再燃によりいっそう高まっています。これによりエネルギーコストの上昇リスクも増大しています。私たちはこのような環境の中でDXやAIをフ「2023年度助成式典」を開催助成件数は106件、助成総額は2億6,056万円
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