開会の挨拶をする天田財団・末岡愼弘代表理事理事長祝辞を述べる来賓の日本塑性加工学会・藤川真一郎会長(日産自動車)することができ、大変うれしく思っています」。 「このパンデミックは世界経済に深刻な影響を与えています。また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響も出ています。一方で科学技術の分野ではデジタルトランスフォーメーションへの対応やSDGsの達成、カーボンニュートラルの実現など技術的な課題が山積しています」。 「当財団は『人を育て、知を拓き、未来を創る』という運営指針を掲げ、研究者のみなさまを応援しています。2022年度前期の助成研究テーマは90件、助成金額は2億6,631万円となりました。1987年の財団設立以来、累計助成件数は2,090件、累計助成総額は37億696万円となりました。公益事業を通じて日本のものづくりに貢献するため、これからもいっそうの努力を続けてまいります」。16ハイブリッド方式で開催 天田財団は2022年11月17日、仙台ガーデンパレス(宮城県仙台市)で「第19回塑性加工助成研究成果発表会」を開催した。ハイブリッド方式(会場+オンライン)での開催となり、参加者はオンライン参加者を含め100名あまりだった。発表会終了後には同会場で交流会を開催し、日本塑性加工学会の関係者をはじめ、60名あまりの研究者が参加した。 この発表会は、11月18日から19日までトークネットホール仙台で開催された一般社団法人日本塑性加工学会の協賛行事として、「先進鉄鋼材料とその加工技術」をテーマに開催された。 天田財団は、金属等の塑性加工分野およびレーザプロセッシング分野の研究開発、社会実装に関連する研究を行う大学や高等専門学校、研究機関などの研究者へ向けて研究開発助成を行っており、普及啓発事業の一環として毎年、助成研究成果発表会を開催している。「人を育て、知を拓き、未来を創る」 発表会の冒頭、天田財団・末岡愼弘代表理事理事長は次のように挨拶した。 「新型コロナウイルス感染症のパンデミックが続き、当財団の活動も大幅に制限される中で、会場とオンラインというハイブリッド方式で塑性加工助成研究成果発表会を開催「今まで以上に産官学の 連携・協業が強く求められる」 来賓の日本塑性加工学会・藤川真一郎会長(日産自動車㈱)は「現在の状況下で、新しい塑性加工技術をはぐくみ、日本の産業の競争力を確保するためには、今まで以上に産官学の連携・協業が強く求められます。その中で天田財団は30年以上にわたり公益事業として日本のものづくりに多大な貢献をし、当学会の研究者にも多くの支援をいただいています。『物作り,人創り,国造り』をコンセプトとする当学会も、変えるべきところは変えていき、活性化をはかっ「先進鉄鋼材料とその加工技術」がテーマ――「塑性加工助成研究成果発表会」
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